熊本県八代市日奈久のベンタ人形です。
別名、おきん女人形、日奈久温泉の名物人形でした(です)。
日奈久には、昔孝心の厚い青年が、父の病気平癒の満願の日に、温泉を発見したという伝説があります。ベンタ人形は、その青年を助けた娘、「おきん」の姿をかたどったとされています。
毎年土用丑の日に温泉神社で、おきん女替えが行なわれ、そのとき売られました。
昔は子どもがベンタ人形をおんぶして遊んでいたそうです。
私のベンタさんをつくられた方はどなただったのでしょう?
ベンタ人形とは、日奈久の桑原さんという方の家で出逢いました。
今も、桑原健次郎さんが、つくっていらっしゃいますが、健次郎さんのつくる
ベンタ人形と、私の持っているベンタ人形は、まったくお顔が違いますから、健次郎さんのお父さんか、あるいはおじいさんのつくられたものだと思います。
それにしても、本に載っている昔のベンタ、私の持っているベンタ、今もつくられているベンタを比べると、お互いにずいぶん違います。
ちょっと考えると、そっくりにつくる方が、むしろずっと簡単そうなのですが...。
何度も引越しをしたせいか、あったはずのおもちゃがずいぶん消えていしまいました。そんな中、ベンタさんは壊れもせず、健在です。
東北のこけしは轆轤で引きますが、ベンタは削っただけ、こけしは手足が省略されていますが、ベンタは布で、手足が動くように取りつけてあります。もっとも、手足がついたのは、明治後期のことだそうです。
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