2012年7月4日水曜日

いただきもの


骨董市で、いただいてしまうことがあります。
この木片は、いつだったか、地面に敷いたござの上にいっぱい並んでいました。値段を聞いたら、
「一つなら持ってっていいよ」
とまことさん。
ありがたくいただきました。


木片は、蓆(むしろ)や菰(こも)を編むときの、糸巻き兼錘と見ました。が、囲炉裏でいぶされた跡があるので、何か囲炉裏の上につるすものに使っていたのかもしれません。
いただいたものの左は日本のもの、右二つは韓国のものです。


このところ、骨董市でマトリョーシカをよく見かけます。
これは、がんこ屋さんの親方の箱の上に立っていました。


開けてみても、何にも入ってない。たぶん三個組みの真ん中です。
「親方、これは?」
「一個だけだよ。値段のつけようがないから、持ってっていいよ」


我が家にきたら、仲間がいました。
それにしても、どうして一人ぼっちになっていたのでしょう。


これも、別なときに親方が持っていたもの、箱いっぱいに裁縫道具が入っていました。
親方はたいてい飾りつけずに、箱のまま置いているので、それを知らないうちは素通りしていました。売る気があるのかないのか、ほとんどなさそうに見えます。
それがスタイルです。

「う~ん。値段のつけようがないな。好きなだけ持ってっていいよ」
と言ったって、ヘラだけで10本くらいあります。
太っ腹の親方です。
「そのヘラで、刀を磨くといいらしいよ」
「へぇ、そうなんだ」
剪定ばさみでも磨いてみましょうか。


ガラスの待ち針は、最盛期には、一日にいったい何本つくっていたのでしょう?
左の待ち針は、チェコ製だったか、今でもつくられている、ガラスの頭の待ち針です。


がんこ屋さんの棚にあった、セルロイドの箱は、待ち針を入れるのにぴったりです。



開いてみると、お琴の爪が入っていました。
「あっ、その箱いいでしょう?持って行っていいよ」
と、がんこさん。
みんな、とっても優しいのです。

お琴は祖母の家にもありましたが、着物地のカバーをかけて立てかけていただけでした。いったい誰が引いていたのか、聞いたこともありませんでした。


象牙の爪を出して、セルロイドの箱に針を入れるのは、ちょっとかわいそうです。
針入れは、また考えることにしましょう。

4 件のコメント:

  1. 裁縫用具で布に印をつける「へら」で家内が今でも大事にもっています。
    11・5cmあり昔くは象牙、プラスチック製です。
    同じ形ですよ。

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  2. 昭ちゃん
    私も、結婚するときに母からもらったのを一つ持っているのですよ。
    象牙とよく言われていましたが、あんなに一般的なものだったのだから、骨だと思います。牛の骨でしょうか。
    もらったのと元から持っているのと比べてみたら、同じ素材でした。
    学校の教材用などは、合成樹脂製でしたね。
    最近ではほとんど使いませんが、しばらく前まで、洋裁にも使っていました。

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  3. おっしゃる通り骨でしょうね。
    子供の着るものは全部作っていましたがもう既製品を買う時代ですね、
    ルーレットやチャコをいつまでとっておくのかなー(笑い)

     母は軍の工場で働いていたのでミシンは上手でしたよ懐かしい音です。

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  4. 昭ちゃん
    私も子どもの着るものはつくりました。今、息子はどれでも100円ショップの古着を自分の娘に着せています。
    私の祖母も母もミシンが上手でした。でも、私は厚いものは縫えないし、薄いものは機械が噛んでぐちゃぐちゃになるし、さっぱりだめ、「手」の方が好きです。
    ミシンは音も懐かしいけれど、油のにおいも懐かしいですね。あれっ、油の匂いがしていたのは、祖母のミシンだけ?(笑)

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