一昨日だったかその前の日だったか、妹のもんぺ二枚はできあがりました。
つくっている途中で妹から届いた布に入っていた手紙には、
ひざ当てを当てて欲しいと書いてありました。
そこで、手紙の前からつくっていたもんぺにもひざ当てを当てたので、ボーダーになっていた布を活かしたつもりだったのに、途中でぶつ切れになってしまいました。
さて、妹から届いた布は四種類で4メートルずつ、合計で16メートルあります。
うち三種類は、上下を問わない模様ですが、一つ、しかも母がもっとも気に入った布は、一方向の模様で、しかも模様が布に対して横向きについていました。
「どうして、模様が横向きなのかしら?変じゃない!」
と、母。
「変じゃないのよ。サリーにするにしたって、サロンをつくるにしたって、 とにかく布は横に使うんだから」
と、サリーのようにその布をまとってみせたり、持っているサロンを出してはいてみせたり、しばし楽しみます。
模様に方向性がある布で、裁ち合わせに限界があると、どうしても無駄が出ます。
「3メートルでちょうど一本とれるから、二本つくれて1メートルの余りね」
と、布の上に型紙を置いて、母に見せた後、私は用があって出かけました。
一時間ほどして帰ると、床に広げてあった布を、母が食卓の上に置き直して、真剣なまなざしで、あれこれやっています。
「どうしたの?」
「股下に、下を向いた布を足しても目立たないから、股下で布をはぐと三本取れそう」
「えっ?」
確かに股下の出っ張ったところを切り離して、裁ち落した布から反対向きに裁てば、ぎりぎり三本取れます。
というわけで、母の愛というか、母の執念で、 二本しか取れないと思っていたところ、めでたく三本取れることになりました。
手間は増えたけれど。
模様は、全体に下を向いているように使うと目立ちますが、股下なら逆さを向いていても、ほとんど目立ちません。
かくして、食卓は食事のときを除いて、また縫製工場の様相を呈しています。
母も、しつけを掛けたり、縫うところを待ち針で留めたりと大忙しですが、ときどき表裏反対につないだりします。
布を無駄にはしないと、裏布などは小さい切れ端をわざわざつないだりしているくせに、自分でつくった縫い代つきの型紙で、さらに縫い代をつけて裁ち、
「始末、始末と言いながら、なんて無駄!年はとりたくないもんだ」
と、自分を罵っていたりします。
膝は、裏には膝当てがついているし、
表からも膝当てをつけて三重になっています。
本当はもっと抑えるためのミシンを刺し子のようにかければ万全ですが、三本分、六枚もそんなことをしていると、時間ばかり経ちます。
だから、適当に、あっさりステッチを掛けてありますが、長持ちするでしょうか?
素敵な「もんぺ」が出来てきましたね。
返信削除最近、アジアンショップで若者がこぞって
こんなパンツ買っていますよね。
売れそうです!お母様にネット販売お奨めしてみたら、もっといきいきされたりして、、、。
春さんが疲れるかな?
ブランド名考えてみました「8-GO/MONPE」
匿名さん
返信削除ありがとうございます。もうへとへとです(笑)。
これ以上もんぺにかかわったら、庭は草ぼうぼう、畑はめちゃめちゃ、納屋の建設は進まず、ひどいことになりそうです。まあ、母がいるのが2週間ぐらいでよかった。それで区切りがつきます(笑)。