2013年5月16日木曜日

ビルマの籠


大好きなビルマの籠です。
ヤシの葉をテープ状にしたものを自然の色と、色をつけたものと、二枚重ねて編んであります。
大きさ、固さ、閉まり具合、開け具合、手へのなじみ方などなど、ものすごく使い勝手のいい箱籠です。
 
 
長い間、裁縫箱にしていました。
ところが、前住んでいたところを引き払い、しまう場所が建設中の母屋の居間の地下しかなかった時、壁際に置いたものたちが湿気てしまい、その中にこの箱籠も含まれていたのです。
一部だけ激しく痛んでいて、さわるとぼろぼろ崩れてしまいます。


仕方なく、歯ブラシや歯磨き粉のストックを入れる箱にして、裁縫箱より使う頻度を減らしたのですが、手に取るたびに、いつまでもぼろぼろと崩れてしまいます。


一回り小さい箱籠の方は、別の場所に仕舞っていて無事でした。


どちらも、ラングーンだったかマンダレーだったか忘れましたが、1981年にビルマに行った時、市場で買ったものです。
市場はタイなどと同じよう、真ん中で食料品を売っていて、端っこの方に荒物屋さんや籠屋さんがありました。


上の箱籠二つは市場でしたが、この籠は何屋さんで買ったのだったのか、ラタンでできている中古品です。


小さいので子どものおもちゃだと思いますが、この口の開かなさから見て、あてずっぽうですが、鶏入れを模しているのではないかと思います。
赤が残っていますから、真っ赤に塗ってあったのでしょう。


当時、ビルマは半鎖国状態でした。
どの町にも、過去30年間に建てられた新しい建物は見当たらず、古さに沈んだような静けさがありました。ラングーンで泊ったのは、かつて(植民地時代)は役所か事務所だったような広い部屋に、針金を張ってシーツのようなカーテンを垂らし、小さな簡易ベッドを置いた、緊急避難所のようなスペースでした。

人々はぶつぶつ言ってはいましたが、勤勉で本好きでした。道端にすわってお菓子を売りながら本を読んでいる人、プロペラ機に給油しながら本を読んでいた整備士さん、長距離列車の中では貸本屋がまわってきてみんな借りて読んでいたことなど、他の東南アジア諸国では絶対見かけない光景に、強烈な印象を受けました。
男性が、ほぼ全員ロンジン(腰巻)姿であったこと、女性の髪に挿した大きな生花が、朝は特に鮮やかだったことなど、スーチーさんの髪の花を見るたびに思い出していました。スーチーさん個人の好みではなく、老いも若きも大きな生花を長い髪に飾るのです。


さて、歯ブラシのストックを入れるのに適した容器が見つからないので、やはりしばらくはビルマの籠を使い続けるつもりです。


四角い箱籠といえば、日本の鈴竹で編んだものや、


フィリピンのヤシの葉で編んだものがあります。
どれも好きですが、ビルマの箱籠は色遣いが華やかなので、使っていて楽しくなります。




2 件のコメント:

  1. フィリピンのヤシの葉で編んだものがあります。 I think it is not made of palm leaves but of pandan leaves we call KARAGUMOY

    http://www.flickr.com/photos/alma_philippinesimages/6940119328/

    http://www.flickr.com/photos/alma_philippinesimages/7086191097/

    http://www.flickr.com/photos/alma_philippinesimages/7334292204/

    http://www.flickr.com/photos/alma_philippinesimages/7317595954/in/photostream/

    http://www.flickr.com/photos/alma_philippinesimages/7155183101/in/photostream/

    返信削除
  2. Elmer
    I know pandan, however this basket may be made of palm leaves, because I bought it at a market located in the inland province far from sea-shore. I don't remember exactly how coco leaves are, but Palmyra palm's baskets are so much similar to pandan.

    返信削除