2013年6月17日月曜日

蘇民将来


古い、蘇民将来符です。

蘇民将来とは、古代より日本各地に広まったお守りで、蘇民将来という慈悲深い人にあやかって、このお守りを祀る家は厄災をのがれて、代々繁栄すると伝えられてきました。
中でも、長野県上田の信濃国分寺の蘇民将来には数百年来の伝統があり、毎年1月8日の国分寺八日堂の縁日に、ドロヤナギ(ヤマナラシ)の原木でつくられたこのお守りが授与されてきました。

八日堂の蘇民将来符は、昔から「蘇民講」と呼ばれる地元農民の組織によって、農閑期の仕事としてつくられてきました。出来上がると寺に納められ、住職などによって文字や文様が書きこまれ、ご祈祷をした上で、縁日に授与されます。


蘇民将来符は大きさがいろいろあり、正月の縁日のみ授与されますが、三寸のものだけは、常時、国分寺で手に入れることができます。

この三寸の蘇民将来符には、蘇民と書いてあるのをうっすら読むことができ、別の面には蓮華模様が描かれているのも見えます。


子孫。


大福。


蘇民将来符は、神棚などに安置したものなので、年月が経ったものは煤けていますが、生木を削ってつくった時そのままに、角張っています。

大きい方は、形からして、明治時代のものでしょうか。
おなじみのジャムのこばやしさんのブログに、蘇民将来入手顛末紀がありました。ファンも多く、高額で、なかなか手に入れにくいもののようでした。


ちなみに、七、八年前、友人の紹介で来て、一週間ほど泊って作業を手伝ってくれたフランス人のOさんからいただいた、京都の祇園祭だか葵祭りだかの粽(ちまき)にも、


蘇民将来の文字がありました。

2 件のコメント:

  1. 春さん
    長野県の上田にちょっと思い出があるのですがご存知なのですか、
    別所温泉なのも、、、。

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  2. 昭ちゃん
    あいにくです。佐久までは行きましたが、上田は行ったことがありません。蘇民将来をはじめ、寒い地域で、特に正月限定で手に入るものがいろいろあって、でも雪にも慣れていないので行けなくて、悔しい思いをしています。
    日本も鉄道の切符代が今の半額だと、もっといろいろ行けますがね(笑)。

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