古い、蘇民将来符です。
蘇民将来とは、古代より日本各地に広まったお守りで、蘇民将来という慈悲深い人にあやかって、このお守りを祀る家は厄災をのがれて、代々繁栄すると伝えられてきました。
中でも、長野県上田の信濃国分寺の蘇民将来には数百年来の伝統があり、毎年1月8日の国分寺八日堂の縁日に、
ドロヤナギ(ヤマナラシ)の原木でつくられたこのお守りが授与されてきました。
八日堂の蘇民将来符は、昔から「蘇民講」と呼ばれる地元農民の組織によって、農閑期の仕事としてつくられてきました。出来上がると寺に納められ、住職などによって文字や文様が書きこまれ、ご祈祷をした上で、縁日に授与されます。
蘇民将来符は大きさがいろいろあり、正月の縁日のみ授与されますが、三寸のものだけは、常時、国分寺で手に入れることができます。
この三寸の蘇民将来符には、蘇民と書いてあるのをうっすら読むことができ、別の面には蓮華模様が描かれているのも見えます。
子孫。
大福。
蘇民将来符は、神棚などに安置したものなので、年月が経ったものは煤けていますが、生木を削ってつくった時そのままに、角張っています。
大きい方は、形からして、
明治時代のものでしょうか。
おなじみのジャムのこばやしさんのブログに、
蘇民将来入手顛末紀がありました。ファンも多く、高額で、なかなか手に入れにくいもののようでした。
ちなみに、七、八年前、友人の紹介で来て、一週間ほど泊って作業を手伝ってくれたフランス人のOさんからいただいた、京都の祇園祭だか葵祭りだかの粽(ちまき)にも、
蘇民将来の文字がありました。
春さん
返信削除長野県の上田にちょっと思い出があるのですがご存知なのですか、
別所温泉なのも、、、。
昭ちゃん
返信削除あいにくです。佐久までは行きましたが、上田は行ったことがありません。蘇民将来をはじめ、寒い地域で、特に正月限定で手に入るものがいろいろあって、でも雪にも慣れていないので行けなくて、悔しい思いをしています。
日本も鉄道の切符代が今の半額だと、もっといろいろ行けますがね(笑)。