2013年7月14日日曜日

狐と遊ぶ

八郷には、狐を見たことのある人が何人もいるようです。狸、テン、イタチなどは見たことがあるのに、私は残念ながら狐を一度も見かけたことがありません。

昨年だったか、釧路湿原でガイドをなさっている方が近くの「こんこんギャラリー」で講演されたことがありました。 日本各地での講演の帰りに寄られたとかで、話を聞きに集まったのは30人ほどでした。
その方がキタキツネのスライドを見せて、
「これは、我が家の庭で撮ったものです」
と話されたとき、みんな静かに聞いていて、声をあげる人もいませんでした。
すると、その方はちょっと不満そうに、
「昨日は東京で話したときは、みんな、『おわぁぁ!』とか、『えぇぇ、自分ちの庭で!』ってすごくびっくりしたんだけどなぁ」
と、まるで今夜の聴衆は感受性が鈍いと言わんばかりにおっしゃいました。
それでも、みんなは面食らうばかり。
というのも、ここでは誰もがイノシシ、ハクビシン、うさぎ、雉、狸、キツネなどを日常的に目撃しているので、驚くことを期待する方が無理、というわけでした。

こんこんギャラリー自体も、いろいろなクラフトにたずさわる人たちが、「狐塚」に土地を借りて、自分たちでつくったギャラリーだから、「こんこん」という名前がついているのです。


さて、何度か登場したことのある、馬乗り狐です。
奥は伏見人形で手前は名古屋人形です。


浅草の浅草寺の裏手にある被官稲荷の鉄砲狐
吉田義和さんが、古い今戸焼から、型を起こされた狐です。


これも今戸焼だったと思います。
耳の前に見えるのは、櫛でしょうか。赤ちゃんはかわいいし、着物の裾から見えている足が、とても素敵、かわいいお母さん狐です。


張り子の狐は、かつてはペアで、男狐もいたように記憶しています。でも、もう長いこと、粋な着物の女狐だけしか手元にいません。


台東区の玉姫稲荷の境内にある、摂社の口入稲荷神社の男狐と女狐です。
どちらも、何と人(狐)のよさそうなお顔でしょう。
 

宝珠を抱いた狐。
どれも吉田義和さんが型を起こされた、古い今戸焼の狐です。


そして、福岡県赤坂土人形の義太夫狐。

こうしてみると、狐の人形は狸の人形よりよほど上品な気がします。つくる人の悪意も感じられません。
その昔、もしかしたら、狐は狸より人に愛されていたのでしょうか。




6 件のコメント:

  1.  受けを狙ってもいろいろな事情があるので、、、
    それを口に出したらこちらも「なんでー」と
    こたえますよね。
     ボランテァでもよくありますので
    参考になりました。

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  2. 昭ちゃん
    あはは、そんなところで勉強しないでください(笑)。でも、やっぱり受けとかは狙わない方がいいですよね。普通に話しても、いろいろ伝わってきますから。
    でも、狐で驚く方が普通じゃないというか、釧路湿原までストレスを癒やしに行かないと生きられないような生活をしている方が異常ですよね。ガイドをしていると、心を病んだ人がいっぱい来るんですって。

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  3. いまさらですが、、、
    こんこんギャラリーのあるあたりは、

    追いはぎやきつねが化かしに出たと聞いて、
    バスで行くのも怖かったです。
    八郷っていろんな言い伝えとかあって面白いですよね。

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  4. 匿名さん
    コメントありがとうございました。このブログ、名前を入れるのが難しかったりするのでしょうか?どなたかな?たぶんあの方なのかな?と想像していますが、違っているかもしれません。
    昔は日本国中怖いところがいっぱいありました。どこも、山の中の隅々まで手入れしてあるのに、特に夜は暗く、異界が広がっていました。今はどこも荒れ放題なのに、明るく、舗装道があり、車に乗れば外と遮断され、自然は怖くなくて、怖いのは人だったりします。
    かつてはどこにでも言い伝えもあったと思いますが、そのかけらも残っていません。それに比べると八郷はパラダイスです。でも、コンクリートで固めた東京でもけっこう狸はいるそうな(笑)。案外コンビニとかはあるつもりでも幻だったりするのかもしれません。

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  5. 春さんごめんなさい。
    偶然春さんのブログ見つけて
    さかのぼって拝見させていただきました。

    どんな表示になるかわからなかったので、
    名前いれませんでした。

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  6. デリーラさん
    了解!これからも遊びに来てください。

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