2014年1月12日日曜日

南で見つけた蒸し籠



プーケットの町中で、縁がしっかりしたもち米の蒸し籠を見つけました。

タイ南部で、北部や東北部の人々が使うもち米蒸し籠を売っているなんて、昔はあり得なかったことでしょう。
ところが、プーケットが観光地として発展するにつれて、たくさんの雇用が生まれます。そのため、遠く東北部からもたくさんの人が働きに来ていて、その人たちがもち米を蒸して食べるので、蒸し籠や、もち米を入れるおひつが当たり前のように町で売られているのです。
東北料理であるパパヤサラダ、ソムタムの屋台も見かけました。


タイの北部、東北部の人たちはもち米を主食にしています。
もち米は一晩水に浸し、早朝蒸かします。伝統的には一日に一度だけ蒸かし、冷めたものを昼夜と食べるのですが、いまはそのつど蒸かしたり、夜はうるち米を食べたりと、伝統は崩れてきています。
かつて、一度だけしか蒸かさなかったのは、燃料の薪を節約していたのです。


我が家で使っている蒸し籠は、鍋に押し込み、水に浸したもち米を入れて蒸気蒸すので、鍋にぴったりはまる形に変形しています。
以前は、お赤飯も、中国おこわも韓国おこわもこれで蒸していましたが、今は和風の蒸し器を持っているので、あまり出番がありませんが、新しいのを一つ買ってみました。
30バーツ、100円ほどです。


蒸し籠は昔のものより固く、しっかりしていますが、「早く、大量に生産する」という市場原理がここにも入りこんでいて、丁寧な手仕事からは遠ざかっています。縁が竹で編んだテープ状のものを、ミシンで縫いつけてありました。


それに比べると、昔の籠はこれまた安物のペラペラの籠ですが、縁の始末は丁寧にしてあります。


竹ひごも、新しい蒸し籠はちょっと太めです。


蒸し籠は、断面が楕円形なので、置いただけではお鍋から浮いていますが、


ちょっと押すと、しっかりはまります。何も入れていなくてもはまるくらいだから、もち米を入れるともっと安定します。
私は専用の鍋を使っていますが、普通の鍋でも使えます。


蓋も、どんな大きさの蓋でもきちんと閉めることができます。
融通無碍な竹籠を使っての特性で、鍋も蓋も選びません。


バンコクでもち米を買ってきたので、新しい蒸し籠を使って蒸してみようと思っています。


それにしても、長粒米の美しいこと、右がうるち米、左がもち米です。



2 件のコメント:

  1. 昔(昭和13年?)たべたのがそっくりで、
    長い間に美味しく改良されたのですね。
     ちなみに入隊した最初の夕飯が赤く見えたので赤飯で歓迎と思ったところ、
    良く見たら「高粱米」でした。(笑い)

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  2. 昭ちゃん
    高粱米って、赤米だったのですね。東南アジアには赤米、黒米はとくにもち米でいっぱい残っていて、炊いても食べますが、ココナツミルクとヤシ砂糖を入れてお菓子にします。
    戦地では誰が調理したのかな?彼らは重湯を捨てながらさらさらに茹でるので、それもぱさぱさとおいしくない原因だったかもしれません。
    私の父も、長粒米は食べようとしませんでした(笑)。

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