2014年2月6日木曜日

お雛さまを飾りました


今年もお雛さまを飾る季節が来ました。

妹の連れ合いのやすおさんにもらった姉上の形見の木目込み雛は、二年ほどお道具類が行方知れずでしたが、それも見つかり、ただでさえ狭い雛壇に、いったいみんなちゃんと並ぶのか、ちょっと心配になります。


と言いながらも、雛壇を組み立ててみると、十分大きい。


床の間に置いてみると、前後はこれで精いっぱいだし、左右も、壇の上の方は脇に身体を入れて飾らなくてはならないので、これでぎりぎりの大きさです。

 

私は、戦争でもののない時代に生まれたので、大正時代に生まれた父の妹のお雛さまをもらい、小さい頃は毎年飾ってもらいました。
その、「私のお雛さま」は祖母の家にあり、祖母亡きあとはずっと両親の家に保管されて来たのですが、母が妹の家族と同居することになって家が手狭になり、身辺整理をしたとき、また私の手元にやって来たものです。

人によっては怖い顔とも言いますが、小さくて優しいお顔のお雛さまです。


これまで気がつきませんでしたが、五人囃子たちはみんな違う髪型をしています。


おかっぱ頭の子。


てっぺんと月代の上だけ残して剃っている子。
 

前髪と月代の上だけ残して剃っている子。
 

そして、両脇に髪を残している子です。


経年で傷んだり、なくなったりしているものもありますが、祖母の家では、ネズミ王国のような二階の押し入れに仕舞ってあったのに齧られもせず、まだまだしっかりしています。
ちょうど、90年前のお雛さまです。


雪洞は、実際にろうそくを灯した跡があります。
祖母の家のお座敷は薄暗いので、ろうそくを灯すと、さぞかし幻想的だったことでしょう。


桜と橘は布でできています。
 

「やすお姉のお雛さま」の桜と橘も布でできているのですが、柵と台がプラスティックです。
やすお姉は私より五歳ばかり年下ですが、彼女が生まれたころからプラスティックは出回っていたのでしょうか?
「う~ん、却下!」
このさくらと橘は、飾りませんでした。


やすお姉の木目込みのお雛さまは、はっきりした、なかなかかわいらしいお顔です。


男雛と女雛の顔立ちが違っているのがわかります。


やすお姉のお雛さまの金屏風も、いやらしさはありません。私のお雛さまの屏風が褪色(もしかして化学変化?)して真黒になっているのに比べると、ずっとましです。


お道具は、持ってみると紙だったりプラスティックだったりするのですが、一応漆を塗ってあり、そのまま飾ることにしました。


しかし、プラスティックの菱餅には、出番がありません。


というわけで、全部並べることができるかどうか心配していましたが、なんとか並びました。
やすお姉の金屏風、見つかってよかったです。




2 件のコメント:

  1. 毎年のことながら、綺麗なお雛様ですね。どちらも立派な東京製のお人形です。両方とも似たようなのが手元にありましたが、保管しきれないので一昨年惜しみつつ売りに出してしまいました。
    古風なお顔は今の人(あたしが言うのも変ですが笑)は嫌がる人が多いですが、僕は好きですよ。明治大正くらいのお雛様は、どれもきついけどまっすぐな、潔い表情をしています。魔を避ける、子供のお守りになるのもむべなるかなって感じで。

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  2. topcatさん
    ありがとう。飾ろうと思ってから取り掛かるまでは億劫なのですが、飾りはじめると夢中になってしまいます。私のお雛さま、かわいいでしょう?(笑)。祖母、その娘の叔母は倉敷に住んでいたのですが、お雛さまは東京ものでしたか。気がつきませんでした。
    小さい頃、よその家に赤ちゃんが生まれると、初節句のお祝いを買いに、祖母について人形屋さんによく行きましたが、あのころの人形屋さんはもう流行の最前線という感じでした。豪華な人形が並んでいて、考えられないほど高価で...。topcatさんに昔話をするのも変ですね(笑)。買ったのは、たいていガラスケースに入った「藤娘」とかでした。
    いちまさんには、見ていると貧乏になりそうなお顔のものもいます。でも、私のお雛さまが怖いと言う人の気がしれません(笑)。でも小さい頃は、お金持だった従妹(叔母の子ども、笑)の大きなお雛さまを見て、肩身の狭い思いをしたこともありました。

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