茶色を染め、蝋落としをしてからバティクを渡してくださる日、S先生が青くなっていました。
新しい染料に切り替えたこともあって、茶色が薄過ぎ、前に染まっていた青と重なった部分が黒に近い色になる予定だったのに、ならなかったそうです。
濡れているときは濃く見えるし、色を落とした後では、どうにもならなかったのでしょう。
というわけで、洗いざらした古布のような色でしたが、それはそれでまた、趣があるというものです。
kuskusさんのバティク。
なつさんのバティク。
そして私のバティクです。
私のだけ、あとから写して、上二人のものと色合いが違って見えますが、これが実物に一番近い色かなと思います。
今回、伝統的な模様と勝手に描いていいものの組み合わせでした。
最初に蝋をさしはじめたのが、なにせ三年半前なので忘れましたが、ある程度下絵のあるものではじめたのだと思います。
というのは、上はkuskusさんの布の一部で、
これが私の布の一部ですが、伝統模様の部分は、それぞれ、同じ下絵で描いたのがわかります。
ボーダーは私は下絵通りに描きましたが、kuskusさんの自由に描いたボーダーが素敵です。
これが、S先生が想像していた、伝統的なインドネシア色の、茶色が濃かった場合の配色です。
でもこれもよく見ると、青が濃すぎて、あまり青と黒のコントラストが出ていないのがわかります。
左の方は、茶色が薄くて、黒い色がよく出なかったものですが、右は、白い点のところは、茶色を染めるときに蝋の線で覆っていたので、青の線が見えるはずですが、あまりよく見えないのがわかります。
さて、私の布とインドネシアの布の、同じ模様です。同じ模様だと言えないほど、精度が違います。
この細かい点たち。わたしの点が左上にちらっと見えていますが、なんていい加減な点でしょう。
それにしても、「描いてみた目」改めてインドネシアバティクを見ると、緩急のよさというか、太さの違うチャンティを存分に使い分けていることがわかります。
白い点はあくまでも細かく、茶色い線は太く大胆に描いてあります。その細かさと大胆さが入り混じって、複雑な模様ができているのが、よくわかります。
いつか、またつくってみようねということになりました。
今度はもっといいものをつくろうと思いますが、その場に及ぶと、早く仕上げようと焦ったり、どうでもよくなったりして、また反省しなくてはならないものができてしまいそうです。
S先生、お疲れさまでした。また、よろしくお願いします。
追伸:
洗いざらしのバティクの端布があったはずとさがしてみましたが、どうやら先日思い切って処分したものの中に入っていたようです。
というわけで、使ったものしか残っていませんでしたが、これで、洗って茶色が褪せてしまったものの感じが、わかります。
随分長い間お待たせいたしまして申し訳ありませんでした。皆さんとても個性的で素敵な作品を仕上げられて、私も大変楽しませていただきましたし、お喋りしたり、お茶の時間もとても楽しかったです。また機会がありましたら、よろしくお願いいたします。
返信削除sekineさん
返信削除手とり足とり、おんぶにだっこで本当にありがとうございました。素人ゆえですが、バティクは出来上がりが想像できなかったり、想像通りにはできなかったりするところがおもしろいです。なつさんの地紋とか素敵でしたね。自分でもどうやってできたのかわからないところも(笑)。
やってみて、家にあるバティクを見る目が変わり、「ふむふむ、そういうことだったのか」など、理解が深まっていますが、今回の経験が次に活かせて、よりよいものができるかどうかとなると、はなはだ疑問です(笑)。
今後も、よろしくお願いします。