2014年7月8日火曜日

旧交

学生時代の友人Hさんから案内状がきました。
千葉県の安孫子で、ご夫婦で、おもにはお連れ合いのHYさんが、年に四回ほど「おうちギャラリー」をやっているのは以前から知っていましたが、初めてのぞいてみることにしました。
その日は、別の同級生Nさんも来る予定でした。

Hさんの家では、家じゅうの部屋を開放して、あちこちに、タイのカレン人が織った布でつくった服、素敵な糸で編んだ夏のセーター、編んだ帽子、陶器のオブジェ、アクセサリー、古い蚊帳でつくったのれん、鉄・銅製品などなど、さりげなく飾って売っていました。

Hさんと会うのは、五、六年前のクラス会以来でした。
ところが、八郷に住んでいて親しくしているSさんが以前安孫子に住んでいて、そのころHさんと親しかったこともあって、Sさんも含めて、Hさんと私たち夫婦の共通の友人・知人が、知らない間にどんどん増えていたのです。
鉄、銅などで作品をつくっているKKさんもその一人で、この日もHさんの家でお会いしました。


Hさんの家は素敵ですが庭も素敵、手入れの行き届いた庭には、ちょうど松明草(タイマツソウ、ベルガモット)が咲いていました。


松明草の先には、庭に合わせて、鍛金作家の友人につくってもらったというカエルのお化けのような大きな彫刻が置いてあります。
彫刻の下には小さな池があるので、穴から水面がきらきら光っているのが見えました。


住宅街なのに、木たちも素敵。


この作品を置いてある木の台は、ぼろぼろの臼をひっくり返したものだとか、ダイナミックでした。


いつも置いてあるものは、会期中は階段室に避難していて、棚に飾られているものも展示品です。


玄関に置いてあるのは、やはり同級生のKTさんの作品でした。そう、今回はKTさんの作品をいろいろ並べてあったのです。


私が買ってきたのは、脱色した古い蚊帳です。
蚊帳でいろいろな作品をつくっている方ののれんがとっても素敵だったのだけれど、できたものは高いので、自分で真似てつくってみようと買ったものです。


完成すればいいのですが、根気が続くかどうか。途中やめにして突っ込んでしまったら、安く上げようとしたことが裏目に出てしまいます。

ちなみに、その日くるはずだった同級生のNさんは、転んで足の骨を折って、絶対安静中で来られませんでした。Hさんが携帯をつなげてくれたので、ちょっとだけ声を聞き、
「ばっかねぇ」
と言ってしまいましたが、その言葉は半分以上は、背骨がつぶれて不自由している自分に向けた言葉でした。

そして、夜まで居座って、あれこれ昔話などして、楽しいひと時を過ごしました。
もっとも、背骨がずれるとか、背骨が曲がっているとか、膝の関節版がすり減っているなど、全然夢のない話題もあって、みんなで等しく年を取っているのを実感したことでした。




5 件のコメント:

  1. そうだったのですね。
    私がこうして鉄を生業にしているのは、HYさんのお陰なのです。
    KKさんは兄弟子です。
    2年ぶりに私も7/2にお邪魔して、KTさんの作品にうっとりしてきました。

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  2. 鍛冶耕治さん
    わぁ、そうだったんだ。師匠のMさんにお会いしたこともあり、岩間のSさんや、亡くなったMさんなどがKKさんの兄弟弟子だと知っていましたが、鍛冶耕治さんもそうだったんだ!世間は狭いですね。
    KTさんは、今度7月17日から9月末まで、菊池寛実記念智美術館で籠の関島寿子さんとの大きな二人展をやりますよ。

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  3. 鍛冶耕治さん
    もしかして、H家ののれんを掛ける鉄の金具は鍛冶耕治さんがつくったものですか?
    とっても素敵、すぐ目が行ってうらやましがっていたところでした。

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  4. お褒め頂き光栄です。
    H家に取り付けるとの事でしたので、当時の私を詰め込んだ金具です。(独り身で時間も有りましたし…笑)

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  5. 鍛冶耕治さん
    やっぱり。
    家が素敵だねって言っていて、とくにあの金具が家を素敵にしているねって話していました。どう取りつけているか聞いたりもして、心底うらやましがっていましたよ。私はカーテンとかのれんとか好きじゃないんだけれど、あれを見て、我が家のまだドアのできていなくて布を掛けているところは、布のままでもいいやと思いました。今はピンで留めているんだけど、あんな金具にしたいなあと(笑)。
    そう思ってみたら、家のお手洗いの手拭きを掛けているチャパティを伸ばす棒の、ステンレスの受け具も気に入らない、棒は素敵なのに金具が悪い。今度お近くを通る時は寄ってください、ご相談させていただきます(笑)。

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