インドネシアのサブ島のイカットです。
織った布を横向きにして幅をつなぎ、布の上下を縫って「わ」にしてあります。幅が53センチ、長さが170センチの細長い筒状になっています。
腰に巻くだけなら、これほどの長さは必要ありません。しかし、胸まで上げて足首までのワンピースのような形にして着て水浴びしたり(タイ人ならしますが、サブ島の女性はするかどうか)、とくに夜が冷えるときに寝袋代わりにするには、この長さは便利です。
この布は、手紡ぎの糸で織ってあり、ちょっとごわっとしていますが、スカートとしても実際に使えます。余った分は腰のあたりで折り返して、一緒にベルトで留めておけばいいのです。
この方向に織ってあり、藍の太い縞のあるものと、細かい縞模様の二種類の布を、四枚(写真では横に)つないであります。
サブ島らしい意匠です。
藍一色のサロンです。
幅60センチ、長さは150センチの筒状のものを二つ折りにしてあります。
これは高機で織ったのか、めずらしく織り幅が75センチもあり、二枚だけつなげています。
模様を接写すると、どうやっても藍の色が出ません。のぞくと藍色なのに、シャッターを押すと黒くなってしまいます。
色の修正の仕方があるのかもしれませんが、わかりません。
藍色だけ写すからのようです。
試しに、邪魔しに来たトラと一緒に写してみたら、ちゃんと藍色に写りました。
これも藍の色が気に入りませんが、まあしかたありません。
ショールの形をしたサブ島のイカットです。
模様は、両端に赤い縞に囲まれて絣の花模様の縞があり、真ん中には五本、比較的くっついて絣の花の縞があります。
布の真ん中の花の縞にはつなぎ目がありません。
よく見ると、真ん中の絣の花の左側の、模様がないところでつないであります。
左右の布の織り幅が違うのです。
おそらく、大きな花模様の縞が四本の布と、三本の布を、長さとしてはいつもの長さで織り、半分に切ったら縞四本の布と縞三本の布をつなぎ、ショールを二枚つくったのでしょう。
たくみな技です。
そうそう、この布は、端の始末をするときにつれたりもしていなくて、技術はとても高い人がつくったもののようです。
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