2015年1月16日金曜日
針金の籠、エッグバスケット
フランス製の、針金でつくった卵籠は、冷蔵庫がある今では、そう実用的ではありません。
鶏を飼っていないので、これで産んだ卵を集めることもありませんし、ばら売りの卵をこの籠に入れて買ってくることもありません。でも、卵を入れてみると、とても安定することがわかります。
卵籠は、きれいなの、ちょっとゆがんだの、錆びたの、針金が切れてしまったの、色を塗ったのなどなど、これまでいろいろ見かけましたから、とても一般的な籠だったに違いありません。
我が家では、卵入れとして使おうとしたこともありましたが、冷蔵庫には勝てませんでした。
その後、夜の間に猫にかじられないように、菓子パンやお菓子などを入れておいたこともありましたが、いつも菓子パンをストックしておくというわけではありません。
そんなこんなで、ここしばらくは、生ジュースの材料の野菜を小分けして入れる、「ビニール袋入れ」として定着しています。
洗って拭いたビニール袋を、卵籠の持ち手にかぶせて乾かしておき、すっかり乾いたら中に入れてためておくというわけです。
その卵籠の小さなもの、ままごと用です。
フランス骨董のお店、モン・アンティーク・ファヴォリで出逢いました。
大きさを比べるとこんな感じです。
針金の籠は、ちょっとのことでは曲がったりしない太い針金でフレームをつくり、それに少し細い針金を、提灯をつくるように渦状にまわして留めつけてつくります。
その二つを留めるとき、さらに細い針金をからめます。
三種類の針金さえあれば、誰でもつくれるので、もともとは家庭で誰もがつくっていた形が発展したものでしょう。
ただ、形崩れしないほどの太い針金を、簡単な道具だけできれいな形に曲げるのは難しかっただろうから、どれも不格好だったかもしれません。
この方法は、卵籠だけでなく、焼き菓子を冷ますためのケーキクーラーや、網杓子にも使われています。
フランスだけでなく、イギリスでも、そしてアメリカでもつくられていたようです。
ただ、家庭でつくる場合、この持ち手はつくれません。
いつか、針金を何本かねじっただけの持ち手を見たことがありましたが、そうするか、あるいは木の持ち手にする以外、無理だったことでしょう。
しかし、(簡単な)機械を使うとして、いったいどうやったらこんなきれいなコイルができるのでしょう?
持ち易いこと、抜群です。
見るだけで心和む、針金細工の籠や台所道具たちです。
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