お稲荷さんは、「稲」がつくので、農業の神さまだと思っていましたが、漁業の神さまでもあったらしく、ひたちなかの平磯の和田には、漁運稲荷神社が祀られています。
和田は古くは「わた」と言い、「海」のことです。
わだつみは海神、かつてこのあたりは岬になっていて、漁師たちが汐を見る、そして神の集まる、重要な場所であったようです。
『岩波写真文庫 新風土記-茨城県』(1958年)より |
工場というのに、なんとも懐かしい風景です。
漁運稲荷神社の「あ、うん」の狐です。
立派な尻尾を持った、とってもみごとな狐たちでした。
それにしても平磯(ひたちなか市)はすごい。
合併以前、かつて平磯町であった1950年(昭和25年)で、世帯数が2000ほどの町(1920年は1500世帯)でしたが、津神社、琴平神社、起松神社、水神社、竃神社、四社神社、三つ峯神社、それに稲荷神社は三つもあります。
昔の人々の、海運、海の平安、大漁などを願う気持ちが、今に伝わってくるようです。
追記:
夫がグーグルマップで、上の古い写真の現在を姿を見つけてくれました。
味気ないなぁ。
古代史につながるような良い話ですね、
返信削除キツネさんはお使いなのでしょうね。
大好きな青木繁の絵に
「わたつみのいろころの宮」がありますね。
やはり日本人の原点は海ですね。
現実には輸入物の魚を食べて、、、、
昭ちゃん
返信削除そうですね。日本人は海とは切っても切れない民族なのでしょう。息子が、前に「日本人は大陸を見ないで、太平洋を前に見て、大陸に背を向けて暮して来たのではないか」と言っていたことがありました。自分たちの国が大きな大陸のどん詰まりにあるとは思わず(笑)、海を庭にした場所だと思っていたと。
今でも、海を見ると、ほっとしますものね。
日本には「あまつ神・やまつ神」と
返信削除八百よろずの神様が、
「あま」は古代の韓国語で海を表しているとか、
「やまつ」はもちろん出雲王朝ですね。
また飛んだ! !カットしてー
返信削除昭ちゃん
返信削除為政者が作為を持って建立した神社仏閣より、庶民が寄り集まって祀った神さまに、より共感を覚えます。「困ったときの神頼み」っていいですよね。
でもこのあたり、鹿島神社がいっぱいあるのです。それって先住民征伐の武運を祈る神さまです。
平磯に鹿島神社がなくてよかった!(笑)でもこのあたりから東北一帯には、いっぱいあります。