2015年8月1日土曜日

欲しいなぁ


猫のトラは、私たちが食事をしているとき、いい匂いがすると、食卓に隣接した棚に上ります。
トラなりのけじめがあって、食卓には上っていないつもりです。


「ねえ、私にもくれない?」
残念ながら左手しか写っていませんでしたが、左右交互に手を出します。


「そのイワシが欲しいんだけれど」
この日、サラダに混ぜていたのは、唐辛子の入ったイワシの缶詰、辛いし、塩分も強いし、猫に食べさせるわけにはいきません。
 

「ねえ、お父さん、お父さんってば。ちょうだい」
お父さんは根負けしやすいと、食い下がっているのです。
そんなとき、食卓の下には、二匹の犬が控えています。

お餅に巻いたりして海苔を食べているときは、トラは私の方に来ます。海苔なら、けちなお母さんでも文句なくくれることを知っているからです。

茹で卵をむく音がすると、犬のうなぎはどこからでも駈けつけてきました。生玉子は割ってももらえないけれど、茹で卵はもらえるのを知っているからです。
ところが、今年に入って、急速に耳が悪くなりました。昨年は遠くで雷鳴が聞こえても怖がっていたのに、今年は近くで大きな雷の音がしても平気にしています。茹で卵をむいても飛んできません。
それはそれでかわいそうと、お父さんの茹で卵をやる量が、最近は増えている気もします。







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