2016年3月27日日曜日

蕎麦笊


夫も私も麺類好き、お昼にはよくうどん、ひやむぎ、そうめんなど食べます。
数年前までは、うどん、ひやむぎ、たまに蕎麦などは、大きな笊に盛っていました。
ところが、食べ進んで少なくなってくると、
「おれはもういいから、あとは全部食べな」
「もう私はごちそうさましたから食べて」
「いいから、いいから」
「何すんのよ!勝手に私によこさないでよ」
「遠慮するな」
「してないよ。いらないよ」
などという争いが、二回に一回は繰り広げられて、うっとうしくて仕方ありませんでした。

 
そのため、骨董市で見つけためいめい笊を使うようになりました。


骨董市で買ったものですから産地はわかりませんが、すず竹(篠竹)を使っていますから、真竹が育たない寒い地方のものです。
 

ひごもきれいに面を取ってあって、使いやすいしっかりした籠です。

誰がどんなことに使ったかわからない笊に食べものを盛るなんて、考えられない人もいるかと思いますが、私は気にしません。
使い初めには煮沸しましたが、あとは普通に使っています。


片口の笊はしかし、ちょっと小さ目だったので、しばらくして、やはりすず竹の笊を買い足しました。
網代(あじろ)に編んでから立ち上げていく編みはじめの様子から、関東甲信の笊だろうとは思っていましたが、 最近、甲州郡内笊とわかりました。

郡内では、江戸時代のはじめ頃から、米とぎ用の籠や蕎麦笊など、台所で使う日用雑籠がつくられ、ほとんどが江戸、東京に出荷されていたそうです。


左は福島県三島のまたたびの笊、最初に網代に編むところまでは同じですが、立ち上げ方がちょっと違います。


八郷には、お蕎麦屋さんがたくさんあります。
たまにお昼を、どこかのお蕎麦屋さんで食べようと思ったとき、お蕎麦のおいしさ、値段、店の雰囲気とともに、お蕎麦を盛っていた容器も思い浮かべてしまいます。素敵な笊に盛ってあれば文句がないのですが、笊に盛るお店はそう多くありません。

素敵な笊を使っていたのに、別の容器に変えてしまった店もあります。笊はどんなのまめに陽に当てていても古びたり、色が黒ずんだりします。家庭なら、「それも味」と鷹揚に構えていられますが、客商売ではそうもいかないので、皿や箱せいろに竹のすのこを敷いて、すのこが古びたら取り替える方が、ずっと安上がりで楽なのかもしれません。







2 件のコメント:

  1. そばと聞いちゃー
    元江戸っ子の血がさわぐバイ(もう九州弁が混ざって、、、)
     アメ横の入口・新宿ショウベン横丁・今は思い出横丁とか、
    品川JRホームが最高です。(もっとも今は薄味の汁とか)
    九州は関西風の味です。
    東京で食べたいー   おっと酒つきで、、、

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  2. 昭ちゃん
    アメ横の入り口って、やぶ蕎麦かなぁ。江戸っ子の好きな細い蕎麦ですよね。改築する前の品川駅のお蕎麦屋さんには、友人の父(有機農業の草分けみたいな人)が、一年を通じて有機栽培のねぎを卸していました。
    八郷は蕎麦どころです。蕎麦とつゆがそろっての評価ですが、かなり高いです。でも季節によって、その日によって、同じ店でも味が変わります。食べたあとで夫と講評し合う(笑)と、おおむね意見が一致するので、客観的に見て(?笑)味が変わっているのだろうと思います。
    まあ、食べる方のお腹のすき具合とか、その日の体調にもよると思いますが、その変化が少ないお蕎麦屋さんがいいお蕎麦屋さんだと思っています。でも、そう期待しないで行って思いがけず美味しいときは、嬉しいです。
    先日、蕎麦打ちにすっかりはまっているお隣さんの一押しの店に行きました。一食ずつこだわってつくっている様子は感じられるのだけれど、待たされすぎました。たとえば天ぷら蕎麦が続いたら、前後のお客を一緒にして三人分でも、四人分でもまとめて揚げればいいじゃないですか。それをいちいち一人分ずつ揚げて、それから一人分のお蕎麦を茹でて、セオリー通りだけれど待たせすぎるのはどんなもんでしょう?
    食べ物屋さんって難しいですね。絶対やりたくありません(笑)。
    お酒もいいけれど、美味しい生ビールもいいですよ(^^♪

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