昨日で、一ヶ月強にわたって続いた、「職人さんのいる生活」が終わりました。
毎日目に見えて家が形をなしていく面白さに加えて、プロの仕事ぶり、道具の使い方などを、つぶさに堪能させてもらいました。
大工さんがいたときは、材料を削るなど、下働きをしていたので休む暇もありませんでした。瓦屋さんになってからは、休もうと思えば休むこともできましたが、なんとなく心急いて、
「今日は休もう」
と、朝起きたときは思い定めていても、ついつい作業してしまう毎日でした。
夫は昨年十一月から膝の痛みがひどくなり、とうとう三月末に入院、両膝に人工関節を入れてもらうことになりました。桜の時期を病院で過ごします。
私はこの三ヶ月くらい腕と指が痛くて、夜中に痛さで目覚めるような状態でしたが、使うのをやめない限り痛さはなくならないと言われました。
そんな状態でしたが、この機をとらえないといつになるかわからないと上棟に踏み切って、そしてそれに続く日々でした。
とても刺激的で、素敵な35日(正味28日)でした。
なにより、前にはなかった建物が、厳然と存在しています。
下働きがよかったのか、大工さんは手間賃を、見積もりより大幅に安くしてくれました。
屋根は私はガルバリウムでもよいと思っていたのですが、夫が毎日目にするものだからと瓦を主張して、ゆずらなかったものです。それでも出費を抑えようと、あまり見えない南側の屋根は安い瓦にしてくれるように瓦屋さんにお願いしたのですが、
「勉強しますから、全部同じ瓦にしましょう」
と言ってくれ、結果的にはガルバリウム葺きとそう変わらない値段で、美しいいぶし瓦屋根が出現しました。
まだまだ作業が待っているというか、これからが私たちの本番ですが、二人だけでつくるという日常に戻りました。
とりあえず、今日は休んで、明日からの英気を養うつもりです。
まさか作業棟(結果は違うけど)とは思えない立派な建物ですね。瓦があるのとないのでは全然風格が違います。瓦屋さんの美学もいいですね~。みるみるうちに形になっていく様子が面白かったです!
返信削除hiyocoさん
返信削除無から有を産むなら美しいものを、というのが夫のポリシーですが、ちょっと立派すぎますよね(;^_^。でも、言い訳させてもらうと、先日テレビで見た東京のマンションの平均購入額を持っていれば、母屋と作業棟の両方建ててもたくさんのおつりが来ますし、作業棟だけなら4軒建ちます。もちろん、私らが工賃を取っていないからですが(笑)。
本当に見る見るうちに形になっていきました。
我が家では、夫が段取りをする切り込み隊で、私がしこしこと地味な仕事をする後方支援隊と、性格が違っていていい取り合わせだと思っていました。ところが、なんと見ていると大工さんも瓦屋さんも一人で両方やっている!つまり私たちはお互いに欠陥人間だったと気がつきました(笑)。やれやれでした。