2016年11月11日金曜日

藤戸竹喜

北海道ののらさんから届いた『のらつうしん』の中に、「アイヌ文化伝承創造館、オンネチセ・ホール」で、「アイヌアート展」を見たという記事が載っていました。
そして、パンフレットから転写した、藤戸竹喜の木彫り作品の小さな写真が四葉載っていました。
マッチ箱ほどの大きさの写真ですが、すごい、並々ならぬ迫力が伝わってきました。


少し前に、Y.Fさんが、「AINU ART-風のかたりべ」展のカタログ、『AINU ART-風のかたりべ』(北海道立近代美術館、2013年)を貸してくれました。
Y.Fさんは、三年前に故郷の北海道で、「AINU ART-風のかたりべ」展を見たそうです。
そのカタログには、19世紀から20世紀にかけての、すばらしいアイヌ工藝の数々に加えて、現代作家の作品も載っていて、その中に藤戸竹喜の作品もあります。 

狼、2005
 
それを見るまで、私は藤戸竹喜の名前を知りませんでた。


藤戸竹喜は、1934年に北海道の旭川市で生まれ、11歳のとき、父にならって初めて熊を彫りました。そして、その次の年から本格的に木彫りに取り組みました。

その作品は、写実的なのに写実を超えた躍動感に満ち溢れたもの、もう魔法の心と手を持っているとしか、言いようがありません。

鹿を襲う狼、1978

経歴を見ると、1971年、レーニン生誕100年の年にレーニン像を制作してレーニン博物館に収蔵され、 ソビエト連邦に招待されたり、

鹿を襲う熊、1978

1983年、「怒り熊」を制作、世界自然保護基金(WWF)会長のエジンバラ公に献上したり、

マタギシリーズ3、1980

1999年、アメリカのスミソニアン博物館で開催された、「AINU Spirit of Northern People展」に出品したりと、国際的にも大活躍されています。

マタギシリーズ4、1980

「のらつうしん」から
 
今回、のらさんの見たのは、人物像で、「鬼気迫る迫力だった」と記されていました。
 
四季(秋)、2004

いつか、本物を見てみたいものです。

川の恵み、2001




4 件のコメント:

  1. すごい!
    自然の厳しさ、命の輝きをこんなふうに形にできるなんて!
    こんな言葉でしか言えないのがもどかしいくらいです。
    機会があったら私も見てみたいです。

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  2. kuskusさん
    そうなんです。どう言ったらいいかわからなくて、ただ「すごい、すごい」とつぶやくだけです。これらは、そう大きくはなさそうですが、等身大のものもあるようで、見たら迫力に圧倒されるでしょうね。本当に見たいものです。

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  3. Showed the carvings to my Scottish wife, she is awe-struck by the beauty of them, and the talent behind their creation!

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  4. Goswinus
    Thank you for your comment. I also highly appreciate Fujito's works and love them. There is an exhibition of Fujito's works at National Museum Ethnology in Osaka now up to 13 March 2018. However it is far from my place and I may not to see them.

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