ふと思いついて、手持ちの切手から鶏の切手をさがしてみました。
東アジアでは、鶏は干支の一つ、ヨーロッパでは多産のおめでたいシンボル、風見鶏もあるし、東南アジアでは鶏が庭を駆け回っているので、鶏の切手はたくさんあるだろうと期待したのに残念、ほとんど見つかりませんでした。
おもちゃではあんなに鶏のいたロシアでも、手持ちの切手にはいませんでした。
もっとも、香港や台湾などの切手の中には、ウサギ、龍など他の干支切手はあるので、鶏の切手は私が持っていないだけなのだと思いますが。
まず、韓国の通常切手です。
なにか、焼きものでできた鶏でしょうか。
ポーランドの切手。
「ニールスの不思議な旅」では、少年がガチョウに乗って旅しますが、これは髭を生やした大人が鶏に乗って空を飛んでいます。
一体何をしているのでしょう?
そして、最後はカナダの風見鶏。
これだけしか見つかりませんでした。
寂しいなぁ。
日本では、少なくても酉年ごとに干支の鶏の切手が発行されていて、まずまずあるので、それをおまけとすることにしました。
左から、1969年(笹野一刀彫、山形県)、1981年(中野土人形、長野県)、1993年(津屋崎人形、福岡県と五箇山の鶏、富山県)、2005年(下野土鈴、栃木県)、2017年(倉敷張り子。岡山県)の切手です。
1960年からお正月切手として干支の郷土玩具が使われるようになったので、それ以前の鶏の切手はありません。
もっとも、1954年午年の年賀切手には三春駒、1958年戌年には犬張り子と、その年の干支の郷土玩具が使われています。でもそれは、縁起物と干支をたまたま合わせた、たまたまのものだったと思います。
というのは、その前後に干支に関係のない、縁起物が使われているからです。
1952年は能の翁の面、1953年は三番叟の御所人形、1954年は三春駒で、これが年賀切手に起用された、初めての郷土玩具でした。
そして、1955年八幡起上り、1956年こけしといづめこ、1957年鯨の潮吹き、1958年犬張り子、1959年鯛恵比寿の土人形と郷土玩具が続き、1960年子年の米喰い鼠からは、年賀切手に干支の郷土玩具が定着しています。
切手の歴史を見てもわかるように、その年の干支に合わせて干支人形がつくられたり、飾られたりするようになったのは、そう古いことではないようです。
初めまして、ひるねと申します。半年ほど前、何がきっかけだったかこちらにたどり着いて以来、面白くてやめられず、楽しみに拝読しております。素敵な記事をいつもありがとうございます。
返信削除さて、先日このポーランド切手の正体をみつけちゃいましてご報告する次第です。たまたま手にした絵本の、たまたま目に入った図がこの切手の絵柄とそっくりなのです。「マップス 新・世界絵図」徳間書店 26頁下部、ポーランド国旗の右隣に雄鶏に跨り、腰に剣をはき、赤い衣をまとったヒゲのおじさんがいます。簡単な肩書きながら「パン・トゥファルドスキ 悪魔に魂を売った伝説上の魔術師」とあるので、これを頼りにググってみたら、彼はあちらではファウスト級かどうかは別にしても有名キャラクターではあるようでした。お正月から気になっていた謎が解けて、すっきりしました。
ひるねさん
返信削除初めまして。コメントありがとうございました。
それにしても、よく見つけてくださいました。なんだか、鶏に乗って空を飛んでいるだけでは、さっぱりわかりませんでしたが。
パン・トゥファルドスキさんは、有名な方だったんですね。『マップス 新・世界絵図』、私もググってみましたが、イラストも素敵、このあたりでは適当な図書館がないのですが、今度探して、ほかのページも見てみたいです。買うにはちょっと高い(笑)。
4月16日が今年はイースターですが、今週見つけていただいたのも、卵の導きだったかもしれません(笑)。ありがとうございました。