2017年2月26日日曜日

面白いっていえばおもしろいけれど

自分で家を建てていて、思うのはいつも手探りの域から抜け出られないことです。
一つの仕事も、数をこなせば、手順とかコツとかが呑み込めます。ところが、ある仕事にやっと慣れたと思ったら、もうその仕事は終わって、別の種類の仕事に取り掛からなくてはなりません。
窓のストッパーもそうでした。
両開き窓は二か所だけなので二つつけるだけですが、二つつけ終わってから、あぁ、もっと簡単な外づけ金具があったはず、探してくればよかったと思いましたが、後の祭りでした。

両開きの窓は片方が大きくて、通常は大きい方を閉めたままにしておきます。そのため、ストッパーをつけておけば、閉じてある窓が、ぱたぱたしないで安定します。


探してきたストッパーは、意外と厚みがありました。
ということは、深く彫らなくてはならないということです。


しかも、ストッパーですから、中で動かなくてはなりません。
窓枠を組んでありますから、構造的にはなんとかなると思いつつも、組んだところを深く彫ることに、心理的な抵抗があります。
そのため、控えめに彫って、金具を留めてみては、ストッパーが引っ掛かって動かないということを繰り返して、やっとできました。
そして、できてから思い出しました。外づけの小さなストッパーを見たことがあったじゃないかと。


でも、そう思ったときには、この仕事はもう終わっています。


私が窓に取り組んでいる間、夫は開口部に敷居や鴨居を設置するという、重い材料を動かす仕事にかかりきっていました。収める順番があり、でこぼこに刻んだものを、上下左右はめ合わせていきます。
 

開口部は南に一か所、北に二か所と、三か所あります。
最初の頃、
「うわぁぁぁ」
という悲鳴を何度か聞きました。間違えて切ったりしていたのでしょう。密かに部材を作り直している気配もありました。はめ方の順番も間違えたりしていたのかもしれません。
そして、悲鳴が聞こえなくなって、快調にことが進んでいるんだなと感じたころには、その仕事は終わっていました。
また、新しい仕事が待っています。






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