新潮社、2003年 |
このところ、眠る前のひと時のお供は、森見登美彦の物語です。
現実と空想が入り混じった、ナンセンスなファンタジーといったものでしょうか。
舞台はいつも京都で、たいてい京大生が登場します。しかし、誰も京都弁を喋りません。
角川書店、2006年 |
太郎飴のように繰り返し出てくるモチーフは、祭り、金魚、鯉、古本屋、古道具屋、タヌキの置物、招き猫、布袋さま、ダルマ、キツネのお面、叡山電車、胴の長い金色の動物、路地などなどです。
集英社、2006年 |
また、登場人物もあっちの話に顔を出したり、こっちの話に顔を出したりで、まるで小さな劇団が、代り映えのしない顔ぶれで、似たような芝居をかけているような感じです。
新潮社、2009年 |
それにしても、単行本の表紙挿絵や文庫本のカバー挿絵は、この四冊ともすべて違う人なのですが、どれも絵として素敵なうえに、物語をよく表しています。
そして、とても日本語がきれいです。
表紙が素敵ですね!キーワードも春さんの世界と見事一致。同じキャラクターが別の本に出てくるのは、確かに劇団みたいですね。息子は最近手塚治虫の漫画を読んだりYouTubeでアニメを見ていますが、手塚作品でも同じキャラクターがあちこちに登場するようです。
返信削除hiyocoさん
返信削除読んでいて、ばかばかしく笑ったり、こんな人が周りにいたらいやだなと思ったりしながら、ついはまっています。でも、「私こんな本を読んで、時間を無駄にしていていいのかしら?」とか、「現実逃避そのものだね」と、読むと後ろめたさを感じるのはなぜでしょう?(笑)
手塚治虫は『火の鳥』など、確かに同じキャラクターがあちこちに出てきますね。この本も、古道具屋の名前はたいてい「芳蓮堂」で、不気味なものばかり取り扱っています。
豆粒から等身大の布袋様や招き猫が、しょっちゅう出てきます(笑)。