2017年5月7日日曜日

くさきの庵


我孫子の、旧村川別荘で開かれている、山本あまよかしむさんの、「くさきの庵(いおり)」展を見てきました。


山本さんは、そこいらに生えている草の、葉や茎をそのまま使ったり、繊維を取り出したりして、撚る(よる)、績む(うむ)、綯う(なう)という三通りの方法で、なんでも糸や綱にしてしまいます。

からむしやあかそ、稲、スゲ、イグサ、クズといった、古来から織りものや編みものに使われてきた素材はもとより、竹皮、ヨモギ、スズメノヤリ、エノコログサ、コバンソウ、キクイモ、チカラシバ、セイタカアワダチソウなどなど、そして草木ではありませんが犬の抜け毛まで採集して、糸に紡がれていました。 
そしてそれらを編んで、籠、敷物など、いろいろなものをつくっていらっしゃいます。
  

くさきの、いろいろな用途を示した展示のコーナーでは、


フキの葉は、用を足した後、お尻を拭きやすいから「フキ」と名がついたなどというものもありました。
容器として使っている籠は、もちろん自作のものです。


糸、箒、竹皮製品などを入れている竹籠も自作で、ほかにも、千葉県伝統の、篠竹にフジ皮を編みこんだ箕、円座、蓋物、バッグなどもつくっていらっしゃいました。


これは、『やさしく編む、竹細工入門』(稲垣尚友著、日貿出版社、2009年)を見ながら、山本さんが初めて、ひごからつくってみたという竹籠です。
すごい!
私も同じを持っているのに、「つくろう、つくれる」なんて、思ってもみませんでした。


藁草履も、いろいろありました。
 

ひょいひょいと縄を綯う山本さんの後ろに見える丸いものは、かるたです。
植物の写真の札を見て、どれか当てるものですが、全然わかりませんでした。
そんなこんなで、あっという間に時間がすぎてしまった、楽しいひとときでした。

敷いているむしろといい、草を湿らす桶といい、自然素材にこだわっていらっしゃる、そして、野で草を摘み、それを活かしきっていらっしゃる山本あまよかしむさんのお姿、とっても素敵でした。
 

くさきの庵(いおり)は、5月14日まで開催されています。
そして、山本あまよかしむさんのHP「みちくさあん」は、こちらです。
http://www15.plala.or.jp/amayokasim/index.html








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