2017年8月14日月曜日

お盆前の仕事


お地蔵さまの前垂れや頭巾を縫ったのは、二年半ほど前のことでした。


すっかり色あせたお姿を通りすがりに見るたびに、裏返すとか、新しくつくるかしなくてはと思うのですが、なかなか重い腰が上がりませんでした。

赤い布は、鮮やかな色を保つのはわずかで、あっというまにすっかり色あせてしまうということが、あまり気が乗らないことの理由の一つだったかもしれません。
 

やがて、赤も混じっているプリントでつくったらどうだろうと、思いつきました。
これなら退色が目立たないかもしれません。


前はミシンで縫いましたが、どちらかといえばミシンを出したり仕舞ったりするより、手で縫う方が楽です。そこで、朝のひと時、テレビを見ているときだけ、手を動かして、手縫いにしてみました。


つくりはじめてから、ほかの場所のお地蔵さまの近くを通るときは、ついつい前垂れや頭巾が気になって、見てしまいます。
プリント地でよかったんだろうか?

やっぱり、お地蔵さまには赤が似合います。とくに新しい時は、見ていても気持ちいいものです。というわけで、プリント布だけでなく、残っていた赤い布も使うことにしました。


以前、前垂れは布を二枚合わせにして、裏表使えるようにしましたが、結局裏返しにはしなかったので、一枚でつくります。


前垂れも、紐は赤にしました。


ある日、つくりかけの布一式を入れている籠の中で、トラがくつろいでいました。


そのため、中に入っていた頭巾は「トラ・アイロン」で押されて、くっちゃくちゃにしわがついてしまいました。ほかのものはアイロンがかけられますが、頭巾はちょっと無理です。


トラに前垂れをかけてみました。
モデルになってもらおうと思ったのに、すっかり肝をつぶして、座ることもできません。
 

お盆には間に合わせたいと思っていたのですが、なんとか間に合いました。


やっぱり赤いのもつくってよかった、プリントばかりだったら、きっと寂しかったことでしょう。


たった一年で色褪せてしまうのは赤布の欠点ですが、もしかしたら、忘れずに手をかけてあげて欲しいということなのかもしれません。


古いものは、裏には十分色が残っていました。
ただ、蜘蛛が巣をつくったりして汚れているので、裏返してそのまま使うのははばかれます。だからといって、持ち帰って洗濯していると、お地蔵さまたちが前垂れと頭巾なしで過ごす日が出てくきます。
それもできなかったなぁとも思います。


ともあれ、これで安心してお盆を迎えられます。








2 件のコメント:

  1. ほのぼのとする話で昔からある「塞の神」も
    壊してしまう時代ですからね、
    そちらも旧盆なのですね。
     家内の里では伝統ある「六夜待ち」の行事が
    いまだに続いています
    昔は男女交際の場です。

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  2. 昭ちゃん
    直売所には急に、お墓参り用の花が増え、それがまた飛ぶように売れています。
    その昔は、盆踊りもお祭りも、確かに男女出会いの場所だったのでしょうね。ご先祖様は帰ってくるは、ドキドキする人に出会えるはで、やはり盆と正月は最大のイベントだったのでしょう(^^♪

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