これも、インドネシアの石灰入れです。
直径3センチほどですから、肉眼ではよく見えませんが、拡大してみると、小さな焼き鏝(こて)のようなもので模様をつけてあります。
この丸の直径は約1ミリです。細かい、細かい。
蓋を被せるところは、薄く削ってあります。
インドネシアの石灰入れは、東南アジア大陸部の石灰入れに比べるとずいぶん深さがあります。石灰は練った形ではなく、粉のままで入れられていたのでしょうか?
石灰を口に含むことに、なんとなく抵抗感がありますが、その昔、石灰は牡蠣など貝の殻などでつくられたものだったので、カルシウムを摂る感覚で、抵抗がなかったのかもしれません。
筒の上下には木を嵌めて、漆のような樹液を塗って固めてあります。
この三つは、インドネシア、フィリピンと国は違いますが、「マレーの竹細工」です。
この細工をした人たち「マレー」は、台湾からマダガスカルまで広く分布する、海洋民族の人々です。
どれも、職人さんがつくったというより、村の器用な人がつくったものか、あるいは自作のものと考えられます。
ありふれた竹を使っていますが、世界でただ一つのものにつくり上げています。
竹細工の石灰入れは、東南アジア大陸の鋳物や打ち出しの金属の石灰入れとは趣が異なりますが、素敵です。
石灰、檳榔樹の実、プルーの葉の組み合わせで噛んでいると、どうして口の中が真っ赤になるのか、それにしても不思議です。
おまけは、タイの切手に見る、キンマーの道具です。
これはベンチャロン(五彩)のキンマー道具、王家で使用していたものかもしれません。蓋のある容器の、どれに石灰を入れたのでしょうか?
銀細工のキンマー道具の中の石灰入れは、奥の背の高い蓋物です。
ほかの蓋物には、刻み煙草などが入っていたと思われます。
ベンチャロンも銀細工も、どちらも手の込んだ細工ですが、私はやっぱり、もっと素朴なものに惹かれてしまいます。
春姐さん似たような小皿アップしました
返信削除漂着物です。
昭ちゃん
返信削除お邪魔してきましたよ。とっても素敵なお皿ですね。蕪、菜っ葉などの絵が大好きです。
石黒敬七の本は買いましたが(今はアマゾンで古本が手に入りやすいので、ついつい!)、我が家の本を整理していたら、息子の敬章の「幕末明治のおもしろ写真」という本が出てきました。またUPします(^^♪
姐さん
返信削除石黒さんは幕末写真の収集家でパリ―「蚤の市」での
購入ですね。
アマゾンは何でも有りですねぜひアップを、、、、。
昭ちゃん
返信削除この本を見ると、写真は今とは比べものにならない重みを持っていたことがよくわかります。何もかも面白い。楽しんでいますよ(^^♪