2018年2月19日月曜日

描いて、描いて

ブログで、井上純一さんの『中国嫁日記』楽しく拝見しています。
そのブログに、近日中に第七巻が出るとのこと、


七巻の表紙の絵が紹介してあって、その下に、
「内モンゴル(夫人の月さんの出身地)の民族衣装です。あまりの模様の面倒くささに、森薫先生の偉大さを思い知った次第です」
と書かれていました。


その森薫さんの『乙嫁語り』の最新刊が最近出ました。


この巻は外の描写が多くて、しかも冬なので、民族衣装は模様びっしりではありませんが、それでも全ページ、しっかり描き込んであって、楽しめます。


例えばこのページ、


遠景の家(ゲル)も素敵ですが、中景の道具類も素敵です。
近景には狐が描かれていて、道具の後ろには、駆ける馬が見えます。


いったい、一冊の中に、馬は何頭出てくるのでしょうか?


こんなに描き込んであるのに、「あとがきまんが」で作者の森薫さんは、雪で一面真っ白なため、あまり描き込めないのを残念がっています。


そのためかどうか、描き込む場所を嬉々として増やしたのでしょう。
山越えしようとして、吹雪のためふもとの村で足止めを食った、イギリス人のヘンリー・スミスのガイドのアリは、退屈しのぎに隊商のラクダの毛を刈り込んで、手持無沙汰を解消させています。


街の風景描写も、半端じゃありません。
 

ゆっくり読みたいのに、あっという間に読み終えてしまうのが残念ですが、細部を見ていると、何度でも楽しめます。
続きはまた、一年ほど待たなくてはなりません。


ほんの小さな一カットを拡大してみても、この手の入りようです。






2 件のコメント:

  1.  春姐さん当然ですが
    「ゲル」という言葉が定着して長くなりましたね
    「パオ」じゃ中国発音ですから。
    両者の力関係は今はどうなのでしょー

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  2. 昭ちゃん
    勝手に「ゲル」と書いちゃったけど、ゲルってモンゴル語でしたね。
    カザフ人やキルギス人は「ユルト」と呼ぶそうですから、これは中央アジアを舞台にした物語ですから、ユルトを使うか、移動式住宅と言った方がよかったかもしれません。
    確かに、私も昔はパオと呼んでいましたが、「お相撲の逸ノ城はゲルで生まれた生粋の遊牧民」なんて耳になじんでいるうちに、パオは忘れていました(笑)。
    力関係と言えば、ウィキペディアで「パオ」見ると、「ゲル」を参照のことと書いてありましたから、ゲルの方が優勢のようです(笑)。

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