いただいたフランスの切手、二色刷りです。
はがしてみて気がつきましたが、数枚を除いて消印が押してありません。
20世紀の印刷は、一色増すごとに値段が上がり、四色刷りはとても高いものでした。そのため、一色、あるいは二色でどんなに華やにできるか、切手をデザインする人にとっては、腕の見せどころでした。
上の写真はたぶん、すべて二色刷りですが、三色刷りに見えるものもあり、十分華やかさが出ています。
原画は、切手サイズより大きいもので、細かく描いたり、銅板でエッチングにしたりして濃淡をつけていました。
さて、切手はイギリスで生まれましたが、イギリスの切手は美しくありません。日本の切手もそうですが、切手ごとに形や大きさが違い、縦横の比が美しくないものもあって、恐ろしく不ぞろいです。
また、タイのようにほとんどの切手を、全く同じ大きさと形でつくる(基本二種)国もあれば、大体の形を決めている、アメリカやフランスのような国もあります。
今はどうか、かつては切手を使うためではなく外貨獲得手段としてつくっていた国がたくさんありました。動物、スポーツ、キャラクターなどの人気柄にして、形を目立つように大きくしたり、多色を使ったりしていましたが、どれも薄っぺらで、美しいものではありませんでした。
切手は、日々使われてこその美しさです。
こちらは一色刷りの切手です。
紙質やデザインから、真ん中の切手が一番古いでしょうか。
エッフェル塔の切手には、1951年とあります。
ちなみに、日本の1951年の切手は、こんな感じでした。
新しい切手になると、つくり方が違うので、一色刷りも二色刷りも、とてもつまらなくなります。
また、フランスは名画のシリーズの切手をつくっていますが、つくり始めたときはフルカラーで気張ったものだったのかもしれませんが、総じて美しくないものばかりです。
これらは私が持っていた、フランスの名画の切手(クリスマス切手も混じっている)です。
さて、フランスの切手をたくさんいただいて、収める切手帳がありません。
21世紀になると、切手づくりはすべてコンピュータ化され、印刷技術は格段に上がり、シートで売られる記念切手が当たり前になりましたが、夢はなくなってしまいました。
かしわばらさん、切手と遊ぶ楽しい時間をありがとうございました。
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