2018年9月22日土曜日

大きな農具たち


人生は小さな決断の積み重ねです。
「どっちの道を取るか?」
そうやってくねくね歩いていくもの、などと大げさにしゃべるほどのものではありませんが、その誤算が目に見える形で残っているのが、これらの農具です。

家を建てるには道具が要ります。万能木工機、テーブルソーなど重くて動かせないものを置いておくには雨除けの屋根が必要でした。
まず、仮設の作業場をつくり、やがて仮設の住居もつくりましたが、先に本建設をしたのは、やはり住むところでした。
ところが、母屋ができて作業棟がやっとできるころには、大工仕事は造作があるので相変わらずやっているものの、米づくりはしなくなっているし、大工仕事と庭仕事に追われて、畑仕事もほとんどやらなくなっていました。
つまり、半分木工、半分農作業と考えていた農業用の納屋スペースが、必要なくなってしまっていたのです。
その結果、納屋を予定していたところが木工場になり、木工場を予定していたところは、ホール=集会室になってしまいました。

で、この道具たちの行き場も、見つけにくくなってしまいました。


草引き。
イギリス製、鍛冶屋さんがつくった古いもので、使い勝手がよいものです。
これ以外にも、草引きは柄の短いもの、長いものなどたくさん持っていますが、畑で使うもの。畑がなければ、庭では使いようがないのです。


これは、飼い葉切りです。
買ったときから、
「あって、どうする?」
と言われていた道具ですが、納屋ができたら、誇らしげに飾るつもりでした。


もう一つは庭の枝切りばさみ、農具とは違いますが、柄が長くていいのですが、これを使う腕力が、もう失われています。というか、もともと重すぎます。


いくら屈強な男が使っていた道具とはいえ、なにも鉄の厚みを13ミリにもすることはないでしょう。これもイギリス製です。


というわけで、納屋ができたらその壁を飾り、実際に役にも立つ予定だった道具たち、役に立たないだけでなく、飾る場所もなかなか見つかりません。






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