2018年10月21日日曜日

クロマーを首に巻いて

昨日は集会があって、集会会場でカンボジアで同僚だったリツさん(男性)とエンさん(女性)に会いました。
2010年にカンボジアを短期訪問して以来、8年ぶりの再会でした。
今回二人は、報告会に参加するための来日でしたが、図書館のプロジェクト担当のエンさんは、活動を王立学校の図書館に委譲したので、退職されたばかりでした。

エンさんは29年、リツさんは20年、長く日本人たちとつき合いながら働いてきました。赴任してくる日本人は入れ替わりたち替わりで、カンボジア人はどんな苦労をしたのか、また初めて日本を訪れてどうだったのか、いろいろ聞いてみたいのに、すっかりクメール語を忘れてしまって、ほとんど何も聞けませんでした。
ところが、私の前々任者Sさんはとみると、平気な顔をしてクメール語を話しています。ほかにもクメール語を話せている人たちが何人もいて、お恥ずかしい限りでした。

カンボジア人スタッフは、1986年ごろから延べにすれば200人(自動車修理学校の先生たちを入れれば1000人以上か?)を下らないかと思いますが、それぞれ、そのときかかわっていた日本人スタッフの、彼らへの呼び方で、呼称が決まってしまっています。誰かが「さん」をつけて呼んでいたら、後から来た人もそれに倣って、「さん」とつけて呼ぶという具合です。

エンさんリツさんは、エンさんリツさん以外の何ものでもありませんが、たとえば、ソチエットやソリに「さん」をつけて呼ぶことは、ありませんでした。
そして、中には、ノプ・ティムさんのように、いつでもフルネームに「さん」をつけて呼ばれていた人もいました。


さて、二人からカンボジアのシンボル布であるクロマーをいただきました。赤いのがリツさんから、青いのがエンさんからです。


どちらも手織り、リツさんのクロマーは親せきの方が織ったそうです。
いったい、彼と彼女は何枚のクロマーを担いできたんだろう、その日の会の出席者の中の、カンボジアにかかわっていた者たちは、みんなクロマーをいただきましたが、あちこち訪問先でも、クロマーを配ったことでしょう。


早速、いただいたクロマーを首に巻いていたら、やまさんが、
「今日はKさんとおそろいだね」
と声をかけてきました。
見ると横にKさんがいて、やはり首にクロマーを巻いています。
「何言っているのよ、これリツさんのお土産よ。ほら、あっちにいるYさんもお揃いよ。あなたももらったでしょう?」
「えっ?そうだったの」
小さく、まるでペンケースのような形に巻いてあったので、やまさんはクロマーをもらったとは気がつかなかったのでしょう。慌ててバッグの置いてある方に走り、同じ色の同じクロマーを首に巻いて戻ってきました。
そしてみんなで、記念写真を撮りました、とさ。










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