十月の第一日曜日は、雨が降らなかったのですが、息子一家が来ていたり、一緒に東京に出掛けたりして、骨董市のことは忘れ果てていたことに、後で気がつきました。
というわけで、雲一つなく晴れ渡った昨日、久しぶりの骨董市に行きました。
まず、昔おもちゃのさわださんの店をのぞきます。
「セルロイドの招き猫はどう?」
と、さわださん。
なんでも、成田山のお店の荷物を丸買いしたらしく、セルロイドの招き猫が大量に並んでいます。
「黒いのはあと三つだけ、でも白いのは家にまだある」
ちょっと大きめの黒い招き猫は、打ち出の小づちとセットにしてあります。
なかなかかわいい招き猫たちです。
「家にもいるけど、もらうかなぁ」
さわださんの店でいつも油を売っているおじさんが笑います。
「あれあれ、一匹だけじゃないの?」
「そうなの、たくさんいるとかわいさが倍増するのよ。おまけしてくれるだろうし」
十分安いのを知りながら、負けてもらって5匹もいただきました。
さわださんが捨てたくなる鯛って、どんな鯛?
まさか、緑色だったりして。
「私、鯛も見たい!お正月飾りにしてみたいなぁ」
「今度、持ってくるよ」
まぁ、一か月も先のことだから、あてになりませんが。
うろうろしていたら、裏方志向さんご夫妻にお会いしました。
戦利品の招き猫を見せると、それを手に取って、
「わぁ、懐かしい!その昔に、お正月に成田山(新勝寺)でこんなのを売っていた」
「えぇぇっ。これ成田山のデッドストックなんだって!」
奇しくも、裏方志向さんはこの招き猫とお馴染みだったのです。
「私、子どものころ亀有に住んでいたから、毎年お正月には家族で成田山に初もうでに行ったの。それで、新しいお飾りを買うでしょう。そうしたら古いのを分解して姉妹でもらえたの。今年は鯛にしようか、小判にしようか、招き猫にしようかって、わいわい分け合いっこして、それがとっても楽しみだったの」
わぁ、お話を聞いて、セルロイドの招き猫がもっと身近になりました。
これこれ、このお正月飾りのようなものが、成田山では全部セルロイドでできていたのでしょう。
安定が悪いのに、なぜセルロイドの招き猫がつくられたのか、これまで考えたこともありませんでしたが、セルロイドの招き猫の多くは、お正月飾りや暮れの熊手のためにつくられていたのかもしれません。
それにしても、今の、新勝寺成田山のお正月飾りはどうなっているのでしょう?プラスティックに顔はシールを貼ったものでしょうか?
年寄りの昔話だから聞きながしてね、
返信削除セルロイドのキューピーは女の子たちの憧れで
30㎝ぐらいのを飾っていました。
男女組だったのでよく遊びにいきましたよ。
有名な「白木屋の火事」も着火性の強いセルロイドが
原因です。
その後エボナイトやベークライトに変化し
下敷きや万年筆・歯車と続きます。
昭ちゃん
返信削除昭ちゃんにコメントいただいて、「私って、いったい過去に何回セルロイドのことを書いたの?」と、あれこれ思い出してしまいました(笑)。だって、衰退した歴史も、いつか詳しく書いたような気がして....。
キューピーの歴史も書いたし(笑)、だいたい、そのあたりでうろうろしていますね。
お正月飾り、繭玉とも言ったかなぁ、あと、酉の市の熊手、私が興味を持った頃はもうすっかり面白くないものになっていました。「手を省こうと思わないでつくる」そんな時代のものはなんでも愛おしいです。
前に春さんが「双子(同じものを2つ)だとかわいい」と言っていましたが、今回は五つ子ですか(笑)!
返信削除hiyocoさん
返信削除買い占めなかったのを褒めてください(笑)。
ガチャガチャするような値段で、五つ子をいただいてしまいました。かわいさ五倍です(^^♪
でもねぇ、私の持っているセルロイドの招き猫、よく見るとかわいくないのもいますね(笑)。
え~、どれがかわいくないのかなぁ?ユリカモメよりアオサギの方がかわいい(「いい」だったかしら?)という春さんの基準はむずかしいです(笑)。私なら後ろから2列目の真ん中かな~。ネコとネズミが合体したように見えます。
返信削除hiyocoさん
返信削除あっはっは、あの、キツネ顔ですね。招き猫にキツネ顔はわりといます。
私だったらその前の猫です。分別臭いじいさんみたいな顔をしていませんか?(笑)。
実はその時残っていた黒猫三匹、全部違う顔をしていました。今どきのみんな同じ顔よりずっといいのですが、横で「顔が違えば全部買うでしょう?」と茶々を入れるおじさんがいたにもかかわらず、ひげが描いてなかった2匹は買いませんでした。セットにしてあって付加価値をつけたのか、値段が高いせいもあったのだけれど、やっぱり顔は命です(笑)。