「まだ並べてないけれど、猫を抱いている女の人の土人形も持ってきたんだけど、見る?」
「猫抱き娘か。見る見る」
いくつかの箱をガサゴソして出てきたのは、土ではなく磁器の人形でした。
「あらぁ、想像したのと違うけど、なんかいいねぇ」
射的の的だったのか、厚みが薄い仕上がりの磁器人形です。
髪形だけがちょっと気になりますが、おばさんではなくて、やはり「娘」でしょうか?
全体のプロポーションもよく、色もきれいです。
長い羽織を着ているのはいつごろの風俗でしょう?
磁器が薄いのでそう古くはないけれど、顔が小さいのでそう新しくもありません。大正末から昭和の初めごろのものでしょうか。
よく見ると、猫はちょっと手をあげていて、招いているように見えます。
ということで、招き猫ということにしておきましょう。
射的人形には、よく動物があしらわれています。
でも、だいたい犬かウサギで、猫はわりと珍しいと言えるかもしれません。
着物姿に洋髪戦前ですね。
返信削除家事に追われいつも台所にいた母に比べて
子供のいない叔母の姿とダブります。
化粧ヶのない母 口やかましい祖母
楽しみなんかなかった時代です。
昭ちゃん
返信削除楽しみがなかった時代というのが気になります。
楽しみがなかったというのは、母上のことかな?口やかましい祖母がいても(どこにでもいましたが)、いろいろ楽しいことも、きっとあったんじゃないですか?
私の祖母は身だしなみのいい人でしたが、母は化粧ケが全くありませんでした。私はお隣のおばさんの鏡台にたくさんの化粧ビンが並んでいるのをいつも不思議な気持ちで見ていました(戦後ですが)。
そうやって育って、私たち三姉妹、ずっとすっぴんです(笑)。でも先日母の誕生日に、中の妹がお化粧しているのでびっくりしました。
その昔、夫の母に、「化粧水くらいつけないと、年取ったら肌がボロボロなる」と言われていましたが、ものぐさな私、化粧水も使わないで、シミはありますが、まだボロボロとまではなっていません(笑)。
袖が長いですね。未婚では・・・
返信削除Akemi Fujimaさん
返信削除あっ、そうですね。袖の長い着物は未婚の女性のものですね。
なんかこんな、絞ってぼかしたような羽織を、母も持っていました。
私の母は、派手な色の羽織しか持っていなくて、それを着て横須賀の町を歩いていたら後姿を写真に撮られて、「こんなご時世に赤いものを着ている非国民」と、『朝日新聞』に掲載されたそうです(笑)。
朝日新聞とは凄いですね!
返信削除戦後でしょうか。
そう言えば、祖父がテレビを見ては、時々この人たちは非国民だとか言ってました。
子供心に非国民なのに、なんでテレビに出ていて人気者なんだろう?と思ったものでした。(^^;
Akemi Fujimaさん
返信削除たぶん、昭和18年冬のことだと思います。それ以前の両親は舞鶴で、横須賀に移って私が生まれました(笑)。
戦後、非国民は死後でしたが、冗談では使われていました。
でも、戦後も「アカ」は生きていましたね(笑)。