2018年11月28日水曜日

片づけました。


ベッドの脇のサイドテーブル周辺に、しばらく転がっていた本を片づけました。
それにしても、読む分野は雑多です。


『ファンタジーと言葉』(アーシュラ・K.ル=グウィン著、岩波現代文庫、2015年)と『9.11後の現代史』(酒井啓子著、講談社現代新書、2018年)は、読むのになかなか手こずりました。半年近くかかったかもしれません。
数ページ読んではため息をつき、また数ページ読んでは本を閉じてという感じで、『9.11後現代史』の方は、途中で友人に貸し出したりもしました。

どちらも深い本で、『現代史』の方は、今の世界が、「あぁ、こうなっているんだ」とよくわかる本、『ファンタジーと言葉』は、生きることの意味を改めて考えてみる本でした。


『伝統木造建築辞典』(高橋昌己+小林一元+宮越喜彦著、井上書院、2018年)は、著者のお一人からいただいた本ですが、膨大な数の写真とイラストがとてもよくて、辞典ですから索引からも引ける、意味のある本になっています。


『少年少女のためのミステリー超入門』( 芦辺拓著、岩崎書店、2018年)は、ミステリーとは何かを、時系列に沿って紹介している本です。
『緋色の研究』のアーサー・コナン・ドイルから、三上延の『ビブリア古書堂の事件手帖』まで、ミステリーが生まれた背景、その時代の傾向などがわかりやすく書いてあります。
『ファンタジーと言葉』で、ル=グウィンも、いわゆる純文学(私小説や一部エッセイも含む)と呼ばれているものから、はみ出すものとして位置づけられているファンタジーやミステリーについて激しく分析しています。
書かれたものの中で、純文学と称されるものを高い位置に置くことに納得できない気持ちが、よく納得できます。


『不思議の国のバード③』(佐々大河著、KADOKAWA、2016年)は、イザベラ・バードの、『日本紀行』の漫画版で、バードより、通訳として東北から北海道にずっとついて行った伊藤鶴吉に焦点を当てて描いてあります。
なぜかこのシリーズは、ときおり息子が持ってきて、置いていきます。


『かくしごと⑦』(久保田康治著、講談社、2018年)は、漫画家の父と4年生の娘との一年間(たぶん)を描いた漫画です。
「描く仕事」は「隠し事」という表題だけでなく、いろいろなところに仕掛けがあります。漫画家の後藤可久士(Kakusi Goto)は、下ネタ漫画を描いているので、娘の後藤姫(Hime Goto)に、職業やその他いろいろ隠しているのです。

巻頭と巻末に4ページのカラーページがはさんであり、そこには本文から7年後の高校生になった姫が、父が隠していたことを見つけていく場面が描かれています。
これに描かれている漫画家の生活もおもしろいし、あと何巻かで、カラーページと本文が整合性のある終わりを迎えると思うと、わくわくします。


これは7巻のカバーですが、表紙は姫が4年生の時の絵、そして裏表紙は同じ場所にたたずむ高校生の姫という具合に、いつも対比させてあります。


また、カバーを折り返したところには、父娘が住んでいる家の一場面と仕事場の一場面が、いつも描かれています。







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