今年も、土間入り口にクリスマスの飾りつけをしました。
ここ何年か飾るのを忘れていた、モールのサンタクロース。
私が小さいころ売られていたクリスマス・オーナメントといえば、ガラス玉、金銀の紙に切れ目を入れたリボンのようなもの(何という名前だったのか)、モールと、紙を円錐形にしたサンタクロース、そして紙製の家や星でした。
電飾のサンタさんも、今年は忘れずに参加させました。
クリスマスツリーは飾らないので、サンタさんも電飾も、器に入ったまま参加です。
ブリキの降誕人形は、メキシコ製。薄い箱を広げて、畳まれている人や動物を起こすと、立体的になります。
雪だるまのマトリョーシカはロシアのものですが、クリスマスのマトリョーシカの多くは中国製、後ろに見えるのも、別の写真のサンタクロースだけのマトリョーシカも中国製です。
中国製のマトリョーシカは、生地も中国でつくっているようで、どれかが緩かったり、どれかがきつくて閉まらなかったりと、ロシアのものに比べると精度が悪いものです。
赤い軍団は、ドイツのエルツ地方、ザイフェンでつくられた木彫り人形たちです。
ろうそくをともすと羽がくるくる回って、人も回って教会に入る白い教会や、手前の轆轤挽きのサンタクロースたちは、まだドイツが東西に分断されていたころのものです。
1894年に鉱脈が尽きたのちは、鉱夫たちの副業であった木のおもちゃづくりが主産業になり、発展しました。
そのため、遠く離れた日本の私がザイフェンのクリスマス飾りを手にすることができても、東ドイツの人々はそれを手にすることはできませんでした。
それにしても、長い激動の時代を、おもちゃづくりが脈々と、よく受け継がれてきたものです。
轆轤で挽いてつくるおもちゃの動力としては、かつては水車を使っていました。ザイフェンの博物館では、今でも水車を使って実演しているそうです。
先日いらしたお客さんが、ろうそくをつけたところを見てみたいとおっしゃったので、「白い教会」のろうそくに火をつけたら、炎が高すぎて、風車の羽が少し焦げてしまいました。
やれやれ、この仏壇用のろうそくを切って低くする手もありますが、何と今では日本にザイフェン直営の店があるので、これら風車が回る飾りもの専用の赤いろうそくを注文しました。
この写真は、たくさんのおもちゃのモデルになっている、ザイフェンにある教会です。
さて、赤いろうそくの到着を待たず、白いろうそくを切って火を灯してみました。高すぎると燃え低すぎると空気が十分温まりませんが、なかなか上昇気流が起きず、自力では回りませんでした。
もしかしたら、芯棒がちょっと歪んでしまったとかで、回りにくくなっているのかもしれません。
買った当初(約30年前)は、とてもよく回っていたのですが。
木のおもちゃ、可愛いですね。
返信削除造り手の温もりが伝わってきます。
気流で風車を回す!凄くワクワクする感じですが、今の日本の安全法のなかでは流通しにくいおもちゃですね。日本は安全を気にしすぎて、安全とは何かを自分で考える機会が減ってしまった。のではないかと。
次男がドレスデンの留学から帰りました。とても居心地が良かったらしく、もしまた行く機会があれば訪ねて、ザイツェンに行ってみたくなりました。
ザイフェン、ですね。
返信削除Akemi Fujimaさん
返信削除1960-70年ごろに日本に入ってきはじめた東ドイツの木おもちゃは、指の先ほどの小さなものだけでした。なにせ1ドルが360円くらいの時代ですから、大きいものは無理だったのでしょう。目が悪くなった今では見えないほどの小さな動物たちです(笑)。
風車を回す、クリスマスピラミッドは、今でも日本で売られています。確かに火事を出さないよう、気をつけなくてはなりませんね。
ターシャ・テューダーのクリスマスの飾りつけを見ると、大きなクリスマスツリーの上にたくさんのろうそくを灯しますが、もともとはそんなものだったのでしょうけれど、とても怖くてできません。
ザイフェン、ぜひいらしてください。つくっているのも見学できるし、おもちゃ博物館もあって、楽しさ満載のようです。