で、久しぶりにキッコーマンの卓上醤油さしを目にしました。
かつて、この醤油さしは実家にもあったし、誰でも見たことのあるものでした。
それ以前、どんな家庭にもあった醤油さしは、こんな感じのものでした。
使うたびに「液だれ」して、注ぎ口のあたりには、こぼれた醤油がこびりついていました。食卓を汚さないために、いちいち台布巾で底を拭いたり、専用のお皿の上に置いたりもしていました。それを、このキッコーマンの醤油さしが変えたのです。卓上革命ともいうべきものでした。
調べてみると、1961年に発売されています。
バーコードをつけるなど、マイナーなモデルチェンジはしたかもしれませんが、発売当時のままの姿で、かれこれ60年も経ちます。
この卓上醤油さしはGKインダストリアルデザイン研究所の所長であった故榮久庵憲司さんがデザインされたもので、発売から50年近く経ってから、グッドデザイン賞を受賞しています。
ちなみに我が家では、空きビンにポアラーなるものをつけて醤油さしにしています。
しかしこのポアラー、いくつかあったのが最後の一つになり、しかも醤油が染みついていて、そろそろ何とかしなくてはと思っているところです。
東京の合羽橋に行けるといいのですが、ポアラーを買うだけのために寄るのもおっくう、ネットで買えば送料が高いしで、最後の一つが壊れるまでは、使い続けそうですが、後はどうなるか。
今では、「液だれ」するものの方が少なくなりました。
しばらく前に友人から自分でつくった火入れしていない醤油を小さなペットボトルにに入れてもらったのですが、使うとき「液だれ」しないし冷蔵庫に寝かせて入れても大丈夫でした。こんな快適な生活が手に入れられているのも、プラスティックのおかげと言えばおかげ、複雑な気持ちになります。
ちなみに、火入れしていない醤油は超美味でした。
醤油、九州の醤油は甘口と言われますが馴染んだ味は中々替えられないですね
返信削除我が家はスプレー式の容器です、料理用には春さんと似た容器です
あかずきんさん
返信削除スプレー式?進んでいるなぁ。冷ややっこなどにかけすぎる心配がないのですね。
生協は牛乳や醤油を買いたくて加入しているようなもの、生協にも値段の違う醤油が何種類かありますが、小さい工場で丁寧につくった醤油はおいしいです。最近は減塩醤油を使っています。
火入れすると長持ちするらしいのですが火入れしない醤油は、もらって生まれて初めて口にしましたが、甘くてとてもおいしいです。来年は一緒につくろうよと言われましたが、大量にできたらどう保存するのか、ちょっと考えてしまっています(笑)。冷蔵庫保存なら1リットルくらいが限度でしょう。でも、みんなでつくって少量ずつ分けるのは、とってもいいかもしれません。
GKデザインはその後、小から大(環境系)まで実に様々なデザインを世に送り出してきました。しかし、この醤油瓶程広く認知されたデザインは無く、いまだに代表作であると言う事は、デザインされた時代背景にも合致した優れたデザインであった証でしょうか(元GK所員)。
返信削除ポアラー、合羽橋で探してみようと思います。
reiさん
返信削除GKの所員だったのですか!
醤油さし、今見ても機能的です。醤油さしと言えば、白山陶器の森正洋さんの醤油さしも画期的で、ロングランですね。
GKは長く時代の先端を行く事務所でしたが、ネットで探すと代表作はそうザクザクとは出てきませんでした。しかし、それは民具とは違う、工業デザインの持つ宿命かもしれません。フォルクスワーゲンのビートルの生産もとうとう終了しました。
もっとも、書いていて思い出したけど、デンマークのアルヴァ・アアルトやフィンランドのカイ・フランクの作品、バウハウスの一部の作品など今でも生き残っているのだから、工業デザイン製品は短命と決めつけることもできないかもしれません(笑)。
私は色々使ってみましたが榮久庵 憲司さんのキッコーマン注器が一番使いやすいので常用しています。これがなくならないことを望みます。笑 それくらい好きです。
返信削除hattoさん
返信削除しばらく前から台所のあたりにありますが、存在感があります。
お醬油感と言ったらいいか、ザ・ショウユと言うか、なんか醤油醤油していて、とってもおいしそうに見えます。不思議ですね。
ここまで来たら、なくならないんじゃないですか。不都合なところはまったくないんだから。
私も見直しています(笑)。