2019年9月22日日曜日

点滴チューブのエビたち

昨日は、久しぶりにKさんご夫妻にお会いしました。
お友だちを女性ばかり3人連れていらっしゃって、最初日本の方たちかと思っていたら、台湾と中国の方たちとわかりました。K夫人も台湾の方、3人の方たちとは東京で昔、ご一緒に働いていらっしゃったそうでした。

では、台湾の何かをお見せしたいと思いましたが、唯一持っていた竹で編んだエビは、2匹ともいなくなってしまっています。1982年、バンコクから引き上げるとき、家族で台湾の友人きゅうさんを訪ねたとき、いただいたエビでした。
きっと、息子が私がいた部屋に住んでいた間に、部屋に飾ったものたちはそのままにしてあったので、同居していた犬どもが噛んで、息子がこっそり捨ててしまったに違いありません。
中国のものと言えば、土人形や籠がありますが中国は広い。ちらっとお見せしても、皆さん、外国のものを見るような目つきをされていました。
そこで、台湾のエビがどんなだったか似ているものをお見せしようと、タイ国境にあった難民キャンプにいたカンボジア人がつくった、使用済みの点滴チューブでつくったエビをお見せしました。
もう黄ばんでいるし、あまりにも見事にできていたので、
「えっ、どこが点滴チューブ?」
と驚かれました。

普段は蓋物に入れているので、私も久しぶりに点滴チューブ細工を見ました。すでに9年前にUP済みなのですが、もう一度UPしてみたいと思います。
難民キャンプに何故点滴のチューブがあったかは、詳しくは過去の記事にありますので、そちらをご参照ください。


そのエビです。


頭に使ったの同様の太いチューブでつくった尻尾。


脚。


金魚。


目のところは、点滴液の出方を回して調節する部分を使ったに違いありません。


紐の部分は、途中から螺旋に切り込みを入れてつくったようです。


マクラメ編みでつくってあるので、パイナップルだけはつくり方がわかりますが、ほかはどうやってつくったのか、わかりません。始末もしっかりしているし、解けてきたりもしていません。
パイナップルの葉に切り込みを入れているところも、お見事です。
どんな刃物を使ってつくったのでしょう?

これらは、1980年ごろにつくられたもの、40年も経ってしまいました。
プラスティックは劣化するものだから、もうほかのところにはどこにも残っていないかもしれません。









4 件のコメント:

  1. これはもう「超絶技巧」と言っていいのではないでしょうか。デザインも技術も凄すぎます!

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  2. hiyocoさん
    私も久しぶりに見てそう思いました。ものすごい巧みな人ですよね。
    限られた材料の活かし方がうまい!相当造形能力のある方です。今頃どうしているかなぁ。フランスとかアメリカに渡って行ったはずです。

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  3. 買い揃えた材料で何かを作ることは容易ですが、廃棄されるものから何かをつくること、時代とその情勢での中で生まれた芸術は面白いですね。着眼点が素晴らしです。医療廃棄物の規制も緩いのでしょう。日本なら思いついてもそれを表現することは不可能ですね。経年でチューブの色が黄ばんだその色合いがまた本物のエビらしさを感じます。釣りを趣味に持つわたしは、ちょっとこれを疑似餌にしてヘチに落としてチヌなんぞを釣り上げてみたいです。金魚のエアーチューブで作ってみようかなあ。

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  4. hattoさん
    難民キャンプは電気も水道も来ていないし(水が不便で使われてなかった土地に難民キャンプを建てた)、給水車は来ていましたが、ごみの収集車は当時はどうだったでしょう?ゴミ処理は、それぞれのNGO(国連難民高等弁務官の委託でキャンプ内で活動していた)で独自にしていたかもしれません。
    何せ、怪我をした人たちが続々と国境を越えて来るので、手が回らなくて、国境から200キロ離れたバンコクで、毎朝6時に国連前からボランティア(一般有志)を乗せたバスが出ていたくらいでした。
    ちょっと落ち着いてから、難民たちは木彫りをしたり、竹籠を編んだり、灯油ランプをつくったりしていましたが、大した道具もないのに、とても素敵でした。中には下手な人もいましたが(笑)。

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