昨年、夫の友人の林さんから、ご著書が贈られてきました。
そのとき、お連れ合いのアメリーさんの、北鎌倉の古民家ミュージアムでのキルト展の案内状もいただき、では、アメリーさんが会場でお話をなさる日に伺いますと返事しておきました。
ところが今年になって、アメリーさんがお話する日は混雑して、お話も何もできないので別の日に来て欲しいというご連絡があり、日曜と水曜なら会場にいらっしゃるというので、ではと昨日、古民家ミュージアムに行ってきました。
その前日になって、
「鎌倉まで行くんだから、逗子の長島くんちに寄ろうぜ」
と夫、長島さんに電話しました。
すると夜になって、長島夫人から、
「せっかくこっちに来るなら、古民家ミュージアムに寄ってアメリーさんのキルトも見て!」
という電話がありました。
なんだ、長島さんと林さんはお知り合いだったのです。
というわけで、北鎌倉の古民家ミュージアムに行ってきました。
古刹円覚寺の隣に建つ古民家ミュージアムは、福井県の古民家3軒分の木を組みなおしてつくったギャラリーで、とても素敵な空間でした。
そして、それに負けない、アメリーさんの堂々たる作品群でした。
なにせ、大きな作品だけで300点展示してあり、細々したものはすでに数百点売れてしまったというのですから、すごい制作エネルギーです。
アメリーさんはフランス生まれ、5人兄弟の末っ子だったためお古ばかり着せられ、なんとか自分で洋裁を身につけたいと15歳でパリに出てきて洋裁を習ってからは、クリスチャン・ディオールのもとでお針子としてキャリアを積み、オートクチュールのデザイン・制作も任せられるようになり、クリスチャン・ディオールの死後は後継者のイヴ・サンローランのもとで働いてから、ギ・ラロッシュのもとに移られています
1963年、30歳の時にギ・ラロッシュの日本橋三越の責任者として来日、1年の約束が4年になり、一旦パリに帰ったもののまた呼ばれて日本に来たとき林さんと出会って結婚、世はオートクチュールからプレタポルテの時代になっていたこともあって退職されました。
布が好き、縫いものが好きで、洋服つくりは続けていらっしゃいましたが、やがて着物に魅せられ、着物で服をつくるようになり、捨てられなくてたまる端布を片づけようと、キルトはじめられました。
縫いものはお手のもの、疲れたなぁと思ったときでも、ご自分のアトリエにこもって縫いものをしていると、身も心もほぐれていくのだそうです。
もうミシンは自分の思うままに動いてくれる手のようなものだそうです。
私だったら、どんなに時間がかかってもミシンより手の方が安心できます。ミシンだと上下の布がずれたりしてしまいます。
それ以前に縫いものをしていると肩が凝りますが、アメリーさんは針を持つと疲れもとれるというのだから、驚きます。
キルト展は1月26日までやっていますが、すでに四千人以上が来場されたそうです。
そして、キャサリンが言っていましたが、お話をする日に行ったら、狭い会場に200人以上詰めかけていて、作品も見えないし、お話も遠くて全く聞こえなかったそうでした。
アメリーさんの経歴もスゴイですが、キルトも細かくてスゴイですね。小さい着物がたくさんあるのがかわいい!
返信削除古民家ミュージアムも素敵です。
hiyocoさん
返信削除近いでしょう。行ってみてください。水曜日か日曜日にはアメリーさんが在廊しているのでお勧めです。
私のようにとっつきが悪くなく、話しかけやすい、健康的な方なので、話しかけてよかったと思われるはずです。
正直、パッチワークには期待してなくて、古民家ミュージアムを見ればいいやと行きましたが(笑)、作品は圧巻でした。