初めての客人がいらっしゃるときは、普段掃除しないところを念入りに掃除します。
ただ、
「あれは何ですか?」
と、指さされたものを取り出すと埃だらけだったり、指さしたあたりに蜘蛛の巣が残っていたりすることが多いので、油断も隙もありません。
そんな客を迎える前日、展示室のあまり目にはつかないところをゴソゴソと掃除し、バリのお供え人形の埃を払っているとき、ラジオから、山口百恵さんが引退してから今年で40年という声が聴こえてきました。そうか、もうそうなるのかと思いながら、お供え人形を買った時のことに思いを馳せると、
「あっ、これ買ってから39年だ!」
「あっ、これ買ってから39年だ!」
百恵さん引退とほぼ同時期、お供え人形とは長い年月を一緒に過ごしたものです。
当時、バリ島にはおしゃれな店もなく、観光客も少なく、木彫りの土産品も今のように「安っぽかわいいもの」ではありませんでした。
あれから、時代は大きく変わってしまいました。良くも悪くも、売られている「もの」も、その時代を反映してしまいます。
バリには、1998年(22年前)の秋に行ったのが最後ですが、その時撮った写真の中には、人形らしいものは一つしか写っていません。
その時は植物園とか農家など訪問したので、植物や農業により関心があったのかもしれませんが、私のことですから、出来のいいお供え人形を見たら、買わずにはいられなかったことでしょう。
ヤシの葉の、「切り」と「編み」と「縫い」の組み合わせ。女性の方は複雑な縫いはありませんが、「切り」が見事、華やかな花の冠をつくっています。
あれから、時代は大きく変わってしまいました。良くも悪くも、売られている「もの」も、その時代を反映してしまいます。
バリには、1998年(22年前)の秋に行ったのが最後ですが、その時撮った写真の中には、人形らしいものは一つしか写っていません。
その時は植物園とか農家など訪問したので、植物や農業により関心があったのかもしれませんが、私のことですから、出来のいいお供え人形を見たら、買わずにはいられなかったことでしょう。
さて、客人たちを案内していたら、やっぱり取り損なっていた蜘蛛の巣を見つけてしまいました。
そして、当たり前ですが、どなたもお供え人形には注目されませんでした。
追記:
そして、当たり前ですが、どなたもお供え人形には注目されませんでした。
追記:
フナコレタロさんから、女性が穀母神の「デワ・スリ」ではないかとコメントいただきました。ネットで調べていたら、バリの子どもたちがヤシの葉でつくったと思われる素敵な被り物をかぶって踊っている写真を見つけました。
「バリ舞踊図鑑」より |
あんまりかわいいので、転載させていただきました。
ヤシの葉細工、万歳です。
バリ島の操り人形大きいです戦時中上野でみました
返信削除それ以来ガムラン音楽が好きです。
むかしのことなので、はっきりとはしていませんが、確か「デワ・スリ」とよばれる穀母神像であった気がします。このような見事な椰子葉細工はバリ島ではいろいろ見られると聞いたことがあります。
返信削除昭ちゃん
返信削除ワヤンゴレですね。影絵のワヤンも素敵です。あと、人間が躍るのも素敵ですね(笑)。
バリを歩くと、どこでもガムランが聴こえてきたりしたけれど、今はどうかしら?20年前に行ったときは、デンパサールの市場の脇の広場で、大勢で練習していました。いろいろグループがあるんですよね。
フナコレタロさん
返信削除この男女はカップルじゃなくて、それぞれ神さまだったのですね。
バリも稲作文化、穀母神は素敵ですね。
「デワ・スリ」を調べていたら、素敵な被り物をかぶって子どもたちが躍っている写真を見つけました。バリで踊りが廃れるとは思えませんので、踊りがある限り、ヤシの葉細工も廃れないと思ったので、写真をお借りして載せておきました。
戦争が勝った勝ったで蘭領インドシナ(当時の呼称)に及ぶと
返信削除先取り情報が流れました。
当時の踊りは男女の区別なく上半身裸です。
姐さんのブログはいろいろ思い出させてくれて
返信削除頭の体操です。笑
行きつけの中華店に大きなガルーダがありました。
昭ちゃん
返信削除私が学生時代、東北を旅していたとき、夜バスに乗っていて、ときおりライトに照らし出される女性は、上半身裸だったり、前と後ろはあるけど、横が完全に開いている服(手ぬぐいに首を出す穴を開けたようなもの)でしたよ。木賃宿のお風呂は混浴だったしね(笑)。昭ちゃんが踊りを見たときより、ずっと後だと思うけれど(笑)。
中華店にガルーダ?何でしょうね、この組み合わせ。
水俣のカゴ屋井上さんからの紹介で、長いことブログを愉しませていただいています。バリ島の葉細工はいろいろとあるようですが、こちらは以前書いた私のブログですが。葉っぱカゴについて記したものです。葉っぱの特徴を上手く利用した簡易的なカゴは本当に面白いものですね!
返信削除丁寧なコメントをいつもありがとうございます。過去にもカンボジアの鎌や、東南アジアの黄色の繭についてもご教示いただいてます。
http://utinogarakuta.blog.fc2.com/blog-entry-336.html
フナコレタロさん
返信削除私も、フナコレタロさんのブログを時々楽しませていただいていますよ(^^♪井上さんつながりでしたか。
葉っぱ籠の記事も覗かせていただきました。『Basket as Textile Art』の中の籠たちはどれも魅力的、とくに葉っぱを葉柄もついたままで編んだ、多くは使い捨てだろう籠は、どれも超素敵でした。
かつて、サラワクで非定住民だったプナンの人たちと熱帯林の中を歩いたとき、とある泉で葉っぱを折って容器をつくり、それで水をすくって飲んだことがありました。葉っぱさえあれば水が簡単に飲めると、嬉しくなりました。匙の原点、籠の原点、どれも興味深いです。