室内と室外を分ける壁の位置にある母屋(もや)の上、垂木(たるき)と垂木の間に面戸板(めんどいた)を入れています。
垂木の上には野地板を張りますが、垂木は母屋の上に斜めに乗っていて、このまま野地板を乗せれば、母屋と野地板の間にぽっかりと穴が開くことになります。この穴を面戸板でふさがなくては、空気を遮断することができないのです。
ちなみに、母屋とその下の桁(けた)の間にも横長の穴が開いています。これも面戸ですが、これはガラスをはめるように、あらかじめ上下左右に溝を彫ってあります。
カンボジアのお寺の天井 |
もし、熱帯に家を建てるなら、面戸板をつけず開けていた方が、そこから熱い空気が逃げるので、涼くて快適です。
バングラデシュのNGOの集会室 |
もちろん、熱帯でない日本ではきっちり閉めなくてはなりません。
上側に垂木と同じ勾配をつけた面戸板をできるだけきつきつに切って打ち込みます。
垂木に溝をつけておけばよりいいのですが、たくさんの垂木に正確に溝をつけるのは手間のかかること、木は縦方向には縮みにくいので、置いてビスで留めます。
垂木の間の幅を測ったり、切った木をはめてみたりするのは足場に乗ってやりましたが、12センチの長いビスを打つなら力がいるので、高いところからの方がいいと、この工事を始めてから、初めて屋根の上に乗りました。すぐ慣れました。
北側の面戸は終了、今日から南側の面戸にかかります。
春さん、まさか、梁の上にあがってるんですか?
返信削除すごいです!
カッコいい♪
さすが、棟梁です!
akemifさん
返信削除上がってますよ!
垂木の間の寸法は同じではないので全部測って、測ったら降りて、材を切ったら持ってあげて、測っても入らなかったところは降りて切りなおしてまた上がって、垂木が傾いでいるところは降りてクランプをもって上がって、締めてから垂木の釘を緩め、両方の面戸を打ってから垂木を打ってと、つまり何が言いたいかといえば、上がったり下りたり、右に移動したり、左に移動したりしています(笑)。
面戸は番号を打って、照合させているのですが、南側だけで50本ありました!
50回と言うことですか?!!!
返信削除凄いです。
フルマラソン走れると思います。
akemifさん
返信削除まさか、一回一回降りて来ませんよ(笑)。
短い面戸は100近くありましたが、それを計測して切ったら何度かに分けて上げて置いて釘を打つのだけど、中には0.5㎜長すぎるのがあったりして、打ち込めそうになかったら降りて切ってまた上がります。
まぁ、1日に10回やそこらは上がったり下りたりしていますが、原則上がったら上がったきりです(^^♪
マラソン?脊椎が傷んでいるのでだめだと思います。不整脈もあるし(笑)。
初めて拝見させて頂きます。
返信削除いきなり失礼かと思いますが質問させて頂いてもよろしいでしょうか?
面倒な面戸板をつけたこちらの現場のような場合は、屋根の通気はどこで
取られるのでしょうか?
二重垂木のような構造にされるのでしょうか?
もしくは天井で断熱されるのでしょうか?
あまり詳しくないものでご教示頂けますと幸いです。
匿名さん
返信削除コメントありがとうございました。
ラベルの家づくりを選んで古い記事などを見ていただけると、屋根の通気がご理解いただけると思いますが、長い長い話で、複雑で一言ではなかなか説明できません。
ただ、屋根の垂木は二重になっていて、その間を風が抜けるようになっています。
また、断熱材は屋根の野地板の上に入れていますし、天井を張って天井の上でも断熱、つまり二重に断熱しています。