2021年3月7日日曜日

家庭常備薬

今年になって初めて、骨董市に行きました。
今日は東京の大きな骨董市と重なったとか、東京の骨董市に出店している骨董屋さんも多く、お店はまばらでした。


目に入ったのは、置き薬の箱でした。


汚いし、そう古そうでもないし、意匠が面白いわけでもないけれど、買う決め手になったのは、


薬がそっくり残っていることと、値段が安いことでした。


置き薬はつい最近まで使われていたように見えますが、見たことも聞いたこともない薬も入っていました。
左下はアイカップ、眼帯かな?こんな眼帯している人を見たことがありませんが、使用品を含めて3つも入っていました。


「センナ末(粉末の意味か?)」と「地龍(ちりゅう)」です。

3万円前後で販売されている

センナは、古くからアラビアの医師によって使用されていた薬用植物で、欧米諸国では今でも繁用されている緩下薬(下剤)だそうです。原産地はアフリカ、アラビア半島南部、インドなどで、日本は主にインド南部から輸入しています。


地龍(ちりゅう)って何だろう?
袋の中には、昆布のようなものが入っていました。
「わぁぁ!」
なんと、ミミズを陰干しにしたものでした。
熱さまし、利尿などに効果があるらしい、道路わきでミミズが干からびているのはよく見ますが、開いて(?)陰干しにしたものは、生まれて初めて見ました。


伊吹山陳熟艾(いぶきやまちんじゅくもぐさ)は、日本橋の釜屋もぐさ本舗(創業1659年)から発売されていて、今でも売られています。


切りもぐさが画期的だったみたい、旅に持ち歩くのも便利だったとか。


大信薬品の六神丸には、効能書きが入っていました。
強心強壮剤で、心臓病、胃病、風邪、驚風、氣附、盗汗、
霍乱(どんな症状?)に効き、長期間続けて服用することが勧められています。
成分は、「麝香(ジャコウ」、「蟾酥(センソ=ガマの油)」、「牛黄(ゴオウ)」、「人参」、「熊胆」、「沈香」などです。
富山の大信薬品は今はないようですが、今でもつくられている六神丸には、「熊胆」の代わりに「牛
胆」が使われています。


ガラスの容器には、仁丹よりずっと小さい粒が入っていました。






2 件のコメント:

  1. 古いものと新しいものがごちゃ混ぜで面白い薬箱ですね!
    ミミズの開きがびっくり。どうやって服用するのでしょうか?
    今はもう売っていない水銀の体温計ですね。電子体温計を買った時に、水銀の体温計はアディー用にしましたが、特に熱を測る機会もないのでそのうち処分してしました。今年になって人間用に新しい電子体温計を買ったら15秒で測れるのでびっくり!息子は学校に行くのに1年前から毎朝検温していますが、これまで2分ぐらいかかっていたのが、今ではあっという間で楽チンです。

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  2. hiyocoさん
    どういう注文をすれば、古いものと新しいものがあんなにまじりあうのでしょうね。
    センナ、毒掃丸、イチジク浣腸と、便秘用の薬がやたら多いです。持ち主は目を傷めやすくて便秘がちの家族だったのでしょう(笑)。
    置き薬の箱は、実用として使っていますが、今度のは中の薬を捨てない限り役には立ちません。紐が黄ばんだ眼帯は捨てましたが、バファリンとかも捨てましょうかね。
    我が家には、水銀の体温計しかありませんよ。家で熱を計ることも絶えてないです(^^♪
    ミミズの服用仕方を検索してみたのですが、今ではエキスを使った錠剤しかないみたい。あの乾燥ミミズは薬博物館か何かに寄付した方がいいかもしれませんね(笑)。

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