2021年5月3日月曜日

木の人形

骨董市のある店で、ガラクタを入れた箱を覗くと、轆轤(ろくろ)で挽いた人形が入っていました。


箱にはばらばらに入っていて、最初男性を発見、ついで少女も見つけました。
どちらも民族衣装らしきものを着ています。旧東ドイツも含めた東欧のどこかの国でつくられ、お土産として売られていたものかなと思いました。
高さは男性で、6センチ弱の小さな人形です。


男性はチロリアンハットを被って、刺繍のある長着を着ています。


少女は白いブラウスに赤いヴェスト、ニスが剥げているのではっきりしませんがたぶん青色の、短くて広がったスカートに、黒いエプロンをつけています。


帽子は円筒形を斜めに切ったような形です。
楊枝の頭くらいの大きさの、ポニーテールにした髪がついています。


東欧の人形とまでは推測できても、どこのものかはっきりわかりませんでしたが、家に帰って男性の底に貼られたシールを拡大鏡で見ると、MADE IN HUNGARYと書いたシールが貼ってありました。
底に、どちらも薄い金属板を貼ってあることから、同じ地域でつくられたもの、少女もハンガリーの人形だと思います。


これは、人形とそっくりの衣装を着たハンガリーの少女の写真です。
アンダースカートを何枚も重ねてスカートに膨らみを出していますが、昔は張りを出すためにアンダースカートをジャガイモと一緒に煮て、そのでんぷんでバリバリにしていたそうです。


そして、男性の長着はたぶんこれでしょう。大きめのセーラー襟が人形の衣装とそっくりです。
それにしても豪華絢爛な刺繍です。





2 件のコメント:

  1. ジャガイモで煮て張りを出すのは面白いなぁと思ったら、洗濯糊は合成糊の他にでんぷんが主成分の天然糊があり、今でも売られているようです。同じですね!私は洗濯糊を使ったことないです。
    写真の女の子たちのフレアスカートのひだがすごい!お人形さんの帽子が気になります。ハンガリーの民族衣装の中では見つかりませんでした。

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  2. hiyocoさん
    そうなのですよ。私も調べたのですが、ハンガリーの民族衣装ではあの帽子が見つかりませんでした。
    ヨーロッパ大陸が私の頭の中には国境線でしか見えていませんが、山岳がいろいろつながっていて、ある地方だけあんな帽子をかぶっていて欲しいです(願望、笑)。
    私の祖母もかっぽう着などは洗濯した後糊づけしてパリッとさせていました。昔はシーツもパリッとさせていた人がいましたね。でも、ジャガイモと煮る発想、すごいと思って。ヨーロッパももともとは木綿がなくて麻だけだったので、多少はパリッとしていたのだと思いますが。
    パリッとしているといえば、時代劇の裃を見ると、笑ってしまいますが、あれが武士の正装です。そして、木綿ではつくれません。昔は大麻を栽培していたけれど今はできない。時代劇のためにあんなに裃をたくさんつくるのは大変じゃないかと、要らぬ心配もしてしまいます(笑)。テレビを見る人が減って、民放は時代劇はお金がかかるのでできなくなりましたね。

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