階段室の上は、太陽熱を床下に送り冬の暖房とするシステム、OMソーラーの機械室になっています。
先日、暖かい空気を取り入れる設定にしたにもかかわらず床が暖かくならないので、夫に上って見てもらいました。
そのおり、民具の展示室の壁に掛けておいた箕が下に落ちていました。
あれあれ、夫が足に引っかけたのかと拾ってもとに戻しておいたら、また落ちていました。
「こんなところへ籠をひっかけないでくれよ。足を掛ける場所がなくなって、なんかおかしいと思っていたら、籠が邪魔してたんじゃないか」
と夫はカンカンです。
もう箕は10年も掛けていたので、私は機械室に入りにくいなぁとは思いながら、こんなものかと思っていましたが、確かに足をかける場所がある方が、楽に入れます。
「そうか、ここは無理だったのか」
小さい箕だけなら右に寄せて掛けられそうですが、できれば一緒にしてやりたいものです。
階段室の反対側も、つくりは同じです。ここには空いていますが、招き猫の部屋に民具である籠を置くことにはちょっと抵抗があります。
とはいえ、地震前には招き猫しか並んでなかった棚には、人形やらマトリョーシカやら、招き猫ではないものも並んでいるのだから、私さえ気にしなければ、誰も気にしません。
箕は、大、中、小と3つあります。
大と小はいわゆる「藤箕」と呼ばれる箕で、篠竹、フジの繊維、真竹などでつくってあります。スタイルからして、千葉でつくられたものでしょうか。
中くらいの大きさの大平箕は、イタヤカエデ、フジ、根曲がり竹、山桜の樹皮などでつくられています。
一番大きい箕は、幅が70センチほどあります。
OMソーラーの不具合は、夫がなおしてくれました。
これは「み」と読むのですか?大阪に箕面(みのお)という地名があるので「みの」かな~と思いました。
返信削除「三」と書かれた、下がすぼまったものは箕ではないのですね?
hiyocoさん
返信削除これは「み」と読みます。「みの」は蓑、背中にかける雨具ですね。
日本語では地名では津、鳥では鵜などのように一音節の言葉がいっぱいあって、木や血などは言い慣れているのですが、箕は言い慣れていないかもしれません。そう言えば「箕面」の「箕のおもて」とはどちら側なのでしょうね。考えてしまいました(笑)。
「三」と書かれた籠は、口がついていますが、ゴミを吹き飛ばすといった選別に使うものではないので、箕とは呼びません。「口つき籠」とか、「稲荷口」とか呼ぶものでしょうね。穀物などを入れておくのに使うのですが、ほかの容器に移し易いように口がついています。
東南アジアの箕は丸くて日本の箕と形が違いますが、機能は同じなので箕です。
本題とは関係ないのですが・・・足がかりと表現されている長押?のところ、可愛い部材がはまっているんですね。三段に加工されているところです。こういうところは、作りながら、アイディアが湧いてくるのでしょうか・・・?
返信削除私もakemifさん同様、気になりました!飾りですか?
返信削除その周辺の木の組み方がとても複雑で、どうなんてるの?って見入ってしまいました。
akemifさん、そしてhiyocoさん
返信削除足がかりはそこではなくて、その上の横に走っている横棒です。
ここは、結構大変なところでした。階段室の上に床をつくって機械室にしたのですが、当時は足場もなくて高いところに床をつくるのは面倒な作業でした(http://koharu2009.blogspot.com/2021/10/blog-post_26.html)。今は明かりばかりが目立っていますが、床をつくる方がずっと大変でした。
その床を梁より高いところに乗せるための台が、雲に見立てたお供えような形をしているものです。隙間をつくってその上に乗せるならそこにアールをつけてみようと勝手にやったのですが、不評でした(笑)。「そんなところに、曲線を使うな」と言われましたが、知らんぷりです(笑)。
ちなみに、招き猫室から見た写真で、お供えの脇に丸い棒のようなものが立っています。それは竹で、電線をその中に隠しています。
聞けば聞くほど、沢山の工夫とストーリーです。
削除ブログに惜しみなく書いてくださって、本当に楽しみです!
お供えは飾りじゃなくて支えているんですね!
返信削除ところで、リンク先が3日前の棟瓦の記事になっていますが。。。?
hiyocoさん
返信削除あらあら、とんでもなく失礼しました。
訂正できないので、新しいリンク先を貼りつけておきます。(http://koharu2009.blogspot.com/2010/09/blog-post_28.html)
その写真でもわかりにくいかもしれませんが、あの高さで納めたいために、下駄をはかせたという感じでしょうか。もろに床の重さがかかっています。
akemifさん
返信削除いえいえ。
作業をしているとときおり、捨てられてしまう木っ端とか削りカスと、柱や壁などになっていつまでも目につく木との運命の違いを思ってしまいます(笑)。どこで運命が別れるのか?
そんな意味で、隠されたり目立たない役割を負っている木にも同情します(爆)。階段室の上は、足場が悪い中で乗せながら井桁に組む作業でした。今ではどうやったのか忘れてしまいましたが、大変だったことだけは覚えています。