大人数の客人があるときは、ちょっと気合を入れて掃除することになります。
小人数なら目が行き届くので問題ないのですが、大人数だと、思いがけないところに注目する人が出てきたりして、そこに埃が積もったり、蜘蛛の巣があったりして冷や汗をかくからです。
ところが悪い癖で、ついつい、絶対に誰も見ない棚の中や梁の上などをきれいにすることに夢中になってしまい、目につくところは手抜きになってしまうような掃除をしてしまいます。
さて、そんな足元に近い低い棚の奥に潜んでいる猫の埃を払っていて、
「あれっ、九谷焼かな?」
と気づきました。
耳が外を向いているところ、なんとなく目が寄っているところなどから、瀬戸(愛知県)の猫ではなさそうです。
「えっ、九谷(石川県)の猫がいた?」
もうずっと昔のことなので、いつどこで手に入れたか、全然覚えていません。
後ろ姿です。
瀬戸の猫と比べてみようと思い立ち、瀬戸で焼かれた藍の猫を探してみましたが、なんと1匹もいませんでした。
瀬戸の藍の猫こそ、何匹かはいるはずと思っていたのですが...。
やっと見つけた藍のこの2匹、雑な絵つけですがどうやら九谷の雰囲気です。
耳は横ではなく前を向いていますが、後ろ姿の前垂れの結び方が九谷そのものです。
ちなみに、藍の絵つけではありませんが、これは瀬戸の現代つくられている猫、顔は九谷猫より愛嬌があり、後ろ姿では前垂れの結び方が違います。
前に九谷とわかった絵つけしていない招き猫も、前垂れの結び方が、瀬戸のものとは違います。そして、よく見ると九谷の猫は全部、尻尾がちんまりとしています。
そのかわり、いるだろうと思っていた瀬戸の藍一色の猫は、1匹もいないことが判明しました。
「おかしいなぁ」
3.11の時にいなくなったのかもしれません。
ちなみに、主に輸出用につくられた(つくられている)九谷の招き猫はこんな感じ、これは30センチ高さの、大きなものです。
輸出用の九谷焼きの招き猫、全身入れ墨みたいで怖いです。
返信削除hiyocoさん
返信削除ジャポニカともてはやされたんでしょうかねぇ。
金彩銀彩で盛り上がっているような絵つけもあって、手がかかってはいるようですが、確かに怖いし、息が詰まりそうです。でも、眼鏡屋さんにあったのは、もう少しすっきりしていました。