2022年3月4日金曜日

トラ

前日まで元気だったのに、2月28日の月曜日、猫のトラの様子が変でした。
朝、お風呂にお湯を飲みに来なかったし、ご飯をくれと催促もしません。いつもは暖かいお湯を飲むのが日課、お湯を飲んだあとはご飯をよこせと、うるさくつきまといます。
このところ、食べる量はちょっと減っていたけれど、普通に食欲がありました。
おかしい。
今までけがをしたことがあっても病気したことはなかったトラ。さっそく獣医のKさんを訪ねました。


血液検査の結果、腎臓の数値が最悪でした。
トラは18歳5か月。長寿の猫はどうしても腎臓を悪くする傾向があり、気がついたときは機能低下が進んでしまっているとのお話でしたが、いきなりの結果でした。


カプセル、錠剤、顆粒と3種類の薬のほか、腎不全用の餌のサンプルを8種類もらってきました。いろいろ試して、気に入った餌があったらそれを注文してくれとのことでした。

1日目の月曜日、一番飲むのが難しいカプセルは、医院で飲ませてもらい、顆粒はチュールに混ぜて食べさせ、錠剤はうまく飲ませることができました。
2日目の火曜日には、チュールに混ぜた顆粒は拒否。しかたなく薬を水に溶かして注射器を使って無理やり口に押し込み、カプセルと錠剤も何とか飲ますことができました。

いただいたカリカリのサンプルは、どれが気に入るかと、何種類も小鉢に入れて並べて置いたのですが、昼間はまったく食べず気をもみました。しかし、水曜まで毎日、夜のうちに少量ずつですが、食べていたので安心しました。カリカリは無理やり口に押し込んでも胃で溶けて栄養が摂れるのですが、そこまでしてストレスを与えることは控えたいと思いました。
4日目の木曜日、トラはさらに弱って見えました。薬を飲ませたら、せっかく飲めたのに、むせて吐き出してしまいました。水も自分では飲まないので、脱水症状にならないようにと注射器で飲ませましたが、これも吐いてしまったので、胃に優しい経口補水液をつくって、注射器を使って少しずつ飲ませました。


数歩しか歩けない状態ですが、それでも目を離したときに限って大きく移動してしまいます。水曜日には4時間も行方不明になり、探し回りましたが、家の中にいるより、外を好みました。


4日目の木曜日も、日中は場所を替えながら外で横たわっていました。
日光を浴びるのは、ビタミンDを摂ること、いなくなってしまわないよう、ときおりチェックしていましたが、もうあまり歩ける状態ではなくて、ひたすら横たわっていました。
この日、薬をまったく飲むことができなかったこと、食事もとれる状態でなかったことが気になりました。夜を無事越せるかどうか、五分五分と見ました。


しかし、すごい生命力、夜中に吐いたりしたのに、お手洗い(人間用)の床に排尿し、カリカリももう食べないだろうと補充してなかったのを全部食べて、5日目、金曜日の今朝も息をしていました。
腎臓はダメになってしまったけれど、心臓はまだまだ行けそうです。目を見開いたまま寝返りを打つこともできないで横たわっているけれど、しぶとく生きています。
静かに、苦しまない終わりを迎えさせてやりたい思っていましたが、生きたいなら、それを妨げてはいけないという気持ちがわいてきました。
K医師に、点滴をしてもらうというのはどうだろうかと電話してみました。
K医師は、カルテを見て考えた末、
「これで好転するということではないのですが、一度は試してみましょう」
と言ってくださいました。
トラを籠に入れて車に乗せました。いつもならミャーミャーと抗議し続けるのですが、虚ろに寝たままで、点滴するのが遅すぎた感じもしました。

さて、朝にトラを預けて、夕方に電話すると、
「点滴はゆっくりしたいから、今日は預かります」
とのこと、ずっと穏やかにまどろんでいるというトラは、泊ってくることになりました。
夫は、
「きっとこれでよくなるよ」
と言いますがどうか?
毎日、3種類の薬を無理やり飲ませなくてはならないので、ストレスがたまるのは必至ですが、そして予断は許さないと思うのですが、今少し生きられればいいなぁと思います。








 

8 件のコメント:

  1. なんと・・・トラ。
    心配ですね。母を見送った12月を思い出しています。
    春さんも睡眠不足になっていると思うので、お大事にされてください。

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  2. afさん
    ありがとうございます。
    いつかその日は来るのですが、つい来ない気がしてしまうものですね。

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  3. タイトルと書き出しを見て嫌な予感がしましたが、横のafさんの「心配ですね」で「トラはまだ生きているんだ」と少しホッとしました。何かしら口にしてくれるといいのですが。無事におうちに帰って来て欲しいです。

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  4. hiyocoさん
    残念でした。
    昨夜9時半に電話がかかってきて、「息があがってきたのであと30分ぐらい」と言われました。もう夜は遅いし、Kさんにも迷惑がかかるので、そのまま看取っていただくことにして、トラは逝きました。
    悪くなってからはバタバタで、木曜日まで歩いていたのにと思うと残念ですが、苦しい闘病生活を送らなかったのがせめてもの慰みです。
    これから迎えに行きます。

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  5. 一度も会ったことのないトラちゃんなのに涙が出ます。落日荘での日々、トラちゃん幸せでしたね。

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  6. reiさん
    ありがとうございます。
    いい子でした。医院でも一番かわいかったと言われました。診察台に乗っても、肉球に汗はかいても、一度も狂暴になったりすることなく、おっとりしていたからでしょう。
    私たちの生活も、犬たちやトラによってとっても豊かなものになり、本当にありがとうでした。

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  7. 春さん、お大事にされてください。
    トラも思い残すことは何も無かったでしょうね。ワンちゃんが亡くなった後、伸び伸びしているようにも見えましたが、何よりご夫妻に深く深く可愛がられて、幸せそのものだったと思います。寂しくなりすね…

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  8. afさん
    ありがとうございます。
    事故死という小春の死とは違うので、トラの死は残念でしたが私たちは元気、大丈夫です。
    「ご長寿でしたよ」と言われたのですが、数年前に血液検査をしたら、もっと生きられたんじゃないかとの思いもありました。しかし、それは薬を飲み続ける生活ということ、それによるストレスも大きかっただろうな、これで仕方がなかったかなと、自分を慰めています。

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