愛媛県宇和島の、八つ鹿踊りを模した張り子の鹿面です。
鹿踊りは、東北の岩手、山形、宮城、福島の各県、そして四国の愛媛県に見られる民俗芸能です。
愛媛県宇和島の宇和津彦神社では、秋の例大祭で八つ鹿踊りが奉納され、8人の舞い手は頭に鹿の面をかぶって勇壮に舞います。
それを見て、子どもだって真似したい。そこで子どものために張り子でつくられたのがこの鹿面で、古くから子どもたちに愛されてきました。
角と耳は差してあるだけ、何度も引っ越ししているうちに、外側が黒で内側が赤い艶紙でつくられていた耳が失われてしまい、赤いだけの紙でつくった耳を差しています。
これは宮川善男さんの作、子どもなら頭にかぶれるけれど、突き刺してある角が邪魔になってしまいそうです。
動物のお面と言えば、狐のお面がよく知られています。実際の狐はかわいいのに、たいていは怖いお面になってしまっています。
それに比べると、この鹿面はかわいいし、奈良の鹿も、宮島の鹿も、鹿のおもちゃはどれもかわいいものです。
鹿面は、いつもはこんなところにひっそりと棲息しています。
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