2023年9月4日月曜日

猫2匹

骨董市に行くと、まことさんの店に郷土玩具があふれていました。
畳2畳分ほどの台の上に並んでいる、並んでいる!
私は、余分なものは増やさないと心に決めているので、気になる人形にも心奪われないようにしていましたが、猫がいました。鯛を抱いた、わりとみっともない猫でした。


手に取って見ていると、まことさんが、
「来るのが遅かったね。今日は猫がいっぱいいたんだけど、売れちゃったよ」
と言います。
「えぇぇ、それは残念!」
まだ、朝の7時半です。
「今朝は涼しかったからねぇ。まとめて売れちゃった」
「まとめて!」
M+MのMちゃんと、我が家の坂の下で7時15分に待ち合わせて行ったのですが、前夜久しぶりに遅く寝て、寝坊していたので、いずれにしてもこれ以上早くは行くつもりはありませんでした。


売れてしまった猫が、なんだか気になります。買わなくても、見るだけでも見たかった。
「まとめて売れたって、何匹ぐらい?」
「5、60匹かな」
「えぇぇぇぇ!」


からかわれているのか、本気なのかわかりませんでしたが、いよいよ売れた猫が気になってしまいました。
さて、鯛抱き猫は買うとしてもう一つ、キツネのお面を持った童子はどうかと手に取っていると、Mちゃんがほかの場所に置いてあった猫を発見しました。
「ここにも猫がいるよ」


見ると、私が手に持っていたものより古く、整った猫です。
「おぉっ!」
狐の面を持った童子を置いて、小さい猫を手に取りました。


底を見ると、ラベルが貼ってあって、花まきと読めました。花巻人形です。


とても小さいのですが、いい顔をしています。

「そういえば、歯医者さんの猫はまだ売ってないよね」
先月だったか、まことさんが親しくしていた歯医者さんが亡くなって、買い取った遺品の中に猫がいて、まことさんのお店に飾ってあるという写真を見せていただいたことがありました。しばらくは店に飾って、その方を偲ぶということでした。
「あぁ、まだ飾っているよ。手放すときは声をかけるから」
やれやれ安心、あの猫には我が家に来て欲しいものです。


古い土人形と新しい土人形では、絵の具が違います。とくに赤は一目見て色の深さが違うので、赤を見ることでいつごろつくられたものか大体わかります。花巻人形は、もしかして江戸時代、少なくても明治はいってそうです。

でも、てかてかした鯛抱きも悪くありません。雰囲気から、なんとなく東北のものだとは思われますが、この稚拙さ、鯛にかじりついている感じ、あまり産地が思い浮かべられません。







8 件のコメント:

  1. 添付のブログの花巻人形展のポスターの猫に似ているように見えますが、どうでしょう?
    https://maneki18.hatenablog.com/entry/2018/10/24/212556

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  2. hiyocoさん
    本当だ!びっくり!!!
    まさか鯛抱き猫まで花巻人形とは思いませんでした。それに私が附馬牛人形だと思って訂正した人形もどう見ても花巻人形ではないですか!
    今日の追記はそうっと取り消しましょうかね(笑)。いやいや追々記を記しておきましょうm(_ _;)m
    岩手県一帯でひな祭りに飾られた花巻人形は、一時はたくさんの窯元があったはずですから、絵付けの苦手な窯元さんもいたのでしょうね(笑)。
    ありがとうございました。2つとも花巻人形で嬉しいです(^^♪

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  3. あー、タッチの差でしたね!私のコメントがもうちょっと早ければ、訂正の訂正をしなくて済んだかも~(笑)。
    並ぶ2匹を改めて見ると、なんとなく雰囲気が似ているような気がします。産地が思いつかないとか言われちゃって、小さい猫の隣で「俺も花巻だー」って叫んでいたかも(笑)。

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  4. hiyocoさん
    「俺も花巻だー」って叫んでいましたかね。小学生が描いたような猫のくせして(笑)。
    それにしても、産地が見つかるなんて思っていませんでした。これまで見た花巻の猫はもっと豪華なものばかりだったから。
    実は昨日、珍しくヤフオクで高い花巻の猫を入札していました。上限を決めて入札して、それ以上高かったらあきらめるということで寝て、朝起きてみたら、案の定500円ばかりの差で持って行かれていました(笑)。
    まぁ、ヤフオクの招き猫の値段は異常なので気にしていませんが、その猫の落札価格の13分の1の値段で、2匹も手に入れたのだから、「よし」ですね。
    もっとも、高い猫はもう少し大きいものでしたが。

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  5. 鯛抱き猫可愛いい。ポスターに使われたくらいですから、新花巻人形の自信作なのでは?

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  6. reiさん
    確かによく見るとかわいいかも?不細工、不細工と言ってしまいましたが(笑)。
    ただ、hiyocoさんの教えてくださったサイトの一番上の写真が新花巻人形だと思われますので、今ではつくられていないんじゃないでしょうか。
    では、なぜ鯛抱きがポスターになったかって?
    真意のほどはわかりませんが、古作はどれ一つとっても圧巻で、代表作を一つに絞るには苦労した。こんなことなら誰にも差しさわりのない、力作ではなくて肩の力の抜けた鯛抱きはどうか、ということでポスターを飾ったのではないでしょうか?(笑)

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  7. なるほどー。それでも可愛いです。関連サイトを見ても、ちゃんとした鼻を描いたものしか見つかりませんでした。たまたまだったのでしょうか。

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  8. reiさん
    花巻の猫たちは、黒が模様なのかあるいはかまど猫だったので黒くなっているのか、ちょっとわからないところがあります(作者たちとしてははっきりしているのかもしれませんが)。だから、黒がゆがんでいるとかはあまり関係なく、それでいいのだと思います。
    古い花巻人形は膠を塗っていて、経年で落ち着いたのもありますが、この鯛抱きはてっかてかです。
    それに対して、新しい花巻人形は膠を塗らずにマットに仕上げています。膠を塗らないのは花巻人形だけでなく、全国的な近年の傾向なのかもしれません。
    古いのと新しいのと比べると、緑色が全然違いますよね。緑は特にあせやすかったのでしょう。かつては、どんな塗料を使っていたのでしょうね?

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