2023年10月14日土曜日

ラッピングペーパー

プレゼントを包む必要があって、そういえばウイリアム・モリスのラッピング・ブックがあったはずと本棚を見てみました。


大判なのですぐ見つかりましたが、ウイリアム・モリスの横に、まったく同じ仕様の本が並んでいました。しかし、背表紙にはローマ字しか書いてありません。


「これ、何?」
手に取ってみると、キルトのラッピングペーパーでした。古いことなので、この本の存在はすっかり忘れていました。

木版で壁紙をつくっている写真

『ウイリアム・モリスのラッピング・ブック』(解説アーリーン・レイヴン、岩崎美術社、1987年)には、巻頭に数ページの文と写真があり、あとは簡単に切り離せるようにミシン目の入ったラッピングペーパーが16枚、4つ折りにして入っています。


その昔、この本の中からラッピングペーパーを使ったことがあったような気がしていたのですが、1枚も欠けていませんでした。
もしかしたら、2種類あったかもしれません。


この本は、民俗学や美術の本を出版していた夫の母が珍しく手掛けた翻訳本で、当時は、
「こんなのを出したから」
と言ってもらったきり、奥付も見ていなかったのですが、今見るとアメリカで企画され、イタリアで印刷され、数か国で発行されたもののようです。


これはもちろん印刷ですが、ウイリアム・モリスがデザインを考えたころの壁紙は木版だったらしい、考えたこともありませんでしたが、木版の版画なんて素敵なことです。


眺めただけで、やっぱり1枚も切ることはできませんでした。


キルトのラッピング・ブックは、持っていること自体忘れていました。読めませんが、ドイツで発売されたもののようです。


キルト自体は見たことがあるものばかりなのは、どれもMuseum of American Folk Artに収蔵されているものだからのようです。
確か、その昔『暮らしの手帖』で紹介されていましたし、もしかしたらそれを契機に、Museum of American Folk Artのキルト展が日本でも開催され、それを実際に見たのだったかもしれません。


1980年代にはすでに日本でキルトが認知されていたと思われますが、夫の母はキルトのラッピングペーパーの方は、出版することを選ばなかったのでしょう。


 こちらの方も、切り取って使うことはできませんでした。


ラッピングは結局、ネパールの手漉き紙のロクタを使いました。






 

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