骨董市の水屋さんの店先に、乱れ籠などとともにお弁当箱が置いてありました。
竹の感じから、ヴェトナム製かなと思って開けてみると、
ひごはかなり薄く削ってあります。
水屋さんに、
「これください」
と声をかけてお金を払おうとすると、女性が小走りに寄ってきて、
「あっ、それは私の店のです」
と言いました。
「ごめん、間違えちゃった」
とその女性に籠を渡してついて行くと、
「まぁ、私たちは夫婦ですけれど」
と言います。えぇぇ、なんだ、なんだ! 古民具が多い水屋さんが、時々布とか麻とか持っていて、
「これはおれのじゃなくて、かみさんのだけどね」
と言っていましたが、そのご本人が登場、しかもお財布が別のようでした。
編んだお弁当箱(籠)たちです。
左上は岩手県で今もつくられているすず竹のお弁当箱ですが、皮を外にして編んであります。
右上は日本製ではなく、ブータンのお弁当箱です。そして右下の籠は国籍がまだ不明です。ほぼ日本製に見えますが、角の補強の仕方は中国の籠に通じます。
蓋を取って、中を見てはっとする籠細工は、なんだか得したような気がします。
わぁ〜、どれも魅了的な籠ですね。茶籠(茶箱)に見立てて自作の煎茶道具を入れるものを探しているのですがなかなか見つかりません。国内で竹細工を継承している地域はほとんど消えてしまって本当に残念なことです。使い方と保管を丁寧にしていればかなり昔のものでも結構しっかりとしてて経年で色に深みが出て素敵な姿になりますよね、竹という素材は本当に素晴らしいなあって思います。
返信削除hattoさん
返信削除ご自作の煎茶道具ですか? 素晴らしいですね!
竹は雨ざらしにしているとあっという間に傷んでしまいますが、大切にしておけば長く持つものですね。
文箱より大きな行李は、骨董市でもわりとよく見かけますが、小さい籠は見かけることが少ないかもしれません。そして名のある作家さんがつくったものより、職人さんが無心でつくったものの方が古くならずおしゃれに見えるのは、流行の高価なファッションが流行遅れになると見る影もないことに似ているのかもしれません。
そうそう大きな行李は見るんですよね。いろいろ尋ねてみたのですが、編み方の美しい籠は昔はもっとあったはずなんでしょうけれど処分されてしまい残っていないことが多いようですね。老後の楽しみとして夫婦で古窯穴窯で煎茶道具(急須や作り小物をあれこれ)を作ってます。
返信削除hattoさん
返信削除老後の楽しみとおっしゃるほどのお年じゃないでしょう(笑)。
でもいいですね。特にご夫婦で一緒にやれることがあるってことは。
煎茶もほうじ茶も大好きですが、我が家ではポットに作り置いたルイボスティーばかり飲んでいて、なかなか風雅にとはいきません。