先日、夫の両親と交流のあったTさんご一家がいらっしゃったとき、着物道楽だったお母上の着物を軸に直したものを一幅いただきました。
三幅対見せていただきましたが、一幅が絣、あとの二幅は渋い手描き友禅で、絣の軸をいただきました。
絹の絣で、経緯絣(たてよこがすり)、一色染めに見えますが、花の中心がちょっと濃い色になっています。
葉と茎の部分は緯糸(よこいと)だけ染めていて、経糸(たていと)は生成りのままなので色が薄く、アクセントになっています。
この軸には、真四角な色紙、または縦長の短冊を収められるように、あらかじめ糸が掛けてあります。
色紙なんてないよなぁと見ていましたが、夫の母の残した
木版千代紙を掛けたらどうだろうと思いつきました。
いろいろ見てみて、これに決めました。
「おかみさんの生活」といった絵柄でしょうか?
縫いもの、お餅つき、お茶会、習字、読書、生け花、身の上相談などなど、いろいろな場面が描かれています。
猫と遊ぶ姿も。
あとは、千代紙に厚紙で裏打ちをしてくれる表具屋さんを見つけるだけです。
花の模様が、遠目には猫の足跡に見えたりします。
さすが春さま、素敵な取り合わせですね。
返信削除絣と木版画がお互いを高め合っています。
いせ辰などの江戸千代紙の百福図は、
赤い袴の官女スタイルが多く、やや退屈しますが
これは伸びやかで、楽しさに満ち溢れています。
研究家であられたお母様の愛蔵品は、モノが違いますね。
猫さんにポイントがある事は承知ですが、お大切にされてくださいね。
茶々丸さん
返信削除猫が乗っている写真は、軸と版画に失礼でしたね。すぐに私がその場所を離れると、猫がついてきたので難なく仕舞うことが出来たのですが。
赤い袴の官女スタイルのお福さんたちもかわいいですよね。小さな六角形の箱に張ったものを持っていてボタンなど入れています。
母は着物の模様などを見るためだったのか3枚続きの浮世絵もいろいろ遺していましたが、こちらは愛好家の方の手に行った方がいいと思い、神保町の古書専門店に引き取ってもらいました。ただ、おもちゃ絵はかわいくて残しています。