豆の莢のような形の杼です。
下稜が尖っていて、舟の形をした杼のように、立つ(あるいは座る)ことはできません。
寝かせて使います。
そして、横ではなくて、管をおさめる穴の底から下稜に向けて、緯糸を出す穴が開いています。
これは、カンボジアの杼だったような気がします。
こちらは、たぶん日本のものです。
両端が鉄で補強されています。
短くて小さい杼です。
上の杼とは対照的な、長さが50センチ以上もある、巨大な杼です。
これもたぶん、日本のものだったでしょうか。杼に関しては、なぜか記憶があいまいです。
上面に、装飾のような彫りが見られます。
「日本の道具なら、無駄な装飾はしないはず」と思われますが、単なる装飾ではなさそうです。緯糸を巻いた管に通した芯棒を、うまくおさめるのに役立つよう、彫られたものでしょう。
竹ひごや、金属の棒などを芯棒にして、ちょっとしならせるようにして、このモスクの屋根のような形の穴におさめると、ぴったりと、はまりそうです。
底に開けられた穴のまわりは、緯糸がスムーズに出て行くようにでしょうか、四角い穴が彫られています。
そして穴はまっすぐ下稜に向かわず、曲がって、横っ腹に出てきます。その穴のまわりもやはり四角く彫ってあります。
芸の細かい杼ですが、どんなものを織るのに使われたものでしょう。
ラオスやタイ東北部の杼とはまた違って,可愛らしい形ですね。インドネシアの杼は使うのが難しかったですが、きっと形のせいではなく、私の技術の問題でしょう。
返信削除sekineさん
返信削除個人的な意見としては、舟形の杼の方が使いやすいと思います。
もし難しかったとしたら、経糸の張り具合が悪かったのでしょうね。ゆるいと、途中で引っかかってしまいます。
あとは、手のスナップの利かせ方です。これがうまくなると、水平に飛んで、途中で落下しなくなります(言うは易し、行なうは難し)。
染物だけでなく、織物もやれるなんて、素敵ですね!