2010年12月11日土曜日
長島家のお菓子の型
古い友人の長島さんの家に遊びに行ってきました。
この春、バリの布絵をくださった長島さんです。
長島さんの家は、築100年以上の家で、厨子の海岸から、歩いて3分ほど、しかし道が海岸からは一本入っていて、風の当たらない一等地にあります。
外から見ると純和風ですが、天井の高い室内では、世界のいろいろなところから集まったものたちが、アジア、アフリカ、和洋など、渾然と混じり合って、素敵な雰囲気を出しています。
なげしには、鎌倉彫のお盆やお皿などとともに、木彫りの丸いものが...。
長島夫人に聞くと、ギリシャのお菓子の型だということでした。
夫人はウェールズ人ですが、日本人のだんなさまとギリシャで出会って結婚され、ずっと逗子に住んでいらっしゃいます。
聖者が彫られた型には、エカテリーナの文字が見えますが、夫人の名前と同じです。
キリスト教のお祭りのときつくるお菓子だそうですが、どんなお菓子なのでしょう。聖者の顔も身体も深く彫られているので、ずいぶん立体的になりそうです。
裏には、取っ手がついていて、取っ手にも彫り物があります。
これは十字架模様ですが、スタンプのように使うのでしょうか。
別のお菓子の型です。聖者のに比べるとシンプルですが、なんと書いてあるのでしょう?
裏の取っ手にも、同じ文字が刻まれています。
一番小さい型も素敵でした。
中国のお菓子の型と使い方が同じですが、まったく違うお菓子ができるのでしょう。
いろいろなところに、似たものがあるのは、興味深いことです。
さて、存在は知っていましたが、イギリス伝統のクリスマスプディングを、生まれて初めてご馳走になりました。つくるには手がかかり、今ではイギリスでもお店で買う人がほとんどとか、長島夫人は、これをつくるのに、「横川の釜飯」の釜を、型として使っていました。
つくるとき6時間蒸し、数ヶ月から数年寝かせて、食べるときまた4時間ほど蒸すそうですが、熱くなった型を、蒸し器から取り出すのに、釜飯の釜には取り出しやすくて、ぴったりだそうです。
クリスマスプディングは、とても美味しいものでした。
長島家の家のたたずまいは、なんか胸がじ~んとなるほど、不思議となつかしい気持ちになりますね。縁側のガラス戸や、光の関係でしょうか。なんだかドキドキするほどです。素敵なおすそわけをありがとうございます。
返信削除ポンチョさん
返信削除異国に嫁いで数十年、汲み取りトイレや五右衛門風呂の家(今は改造)に暮らしながら、双子を含む6人の子どもを育てて、今なお長島夫人は元気いっぱいです。
「何故、日本人は古い家を大切にしないか」という分析をしたスライドショーを見せてもらいましたが、経済的理由などに加えて、古い家を敬わない気持ちが大きいという結論でした。