2011年2月12日土曜日

カンボジアの経文と経文入れ





カンボジアの、上座部仏教の経文です。
パルメラヤシの葉に刻まれています。鉄筆で文字を書いてから、黒い色をすり込んであるようです。

お経の言葉自体は、サンスクリット起源のパーリー語ですが、文字はクメール(カンボジア)語で書かれています。




経文は、何枚もの葉を綴ってあり、順々にめくって読みます。

もっとも、経文をいちいち見ながらお経を読むお坊さまには、タイでもカンボジアでもいちどもお目にかかったことがありません。
新米のお坊さまが、お経を習うときだけ、これを使うのでしょうか。




その経文を彫る鉄筆です。
経文の表紙と同じ、黒檀のような硬い木でできていて、先に鉄筆が埋め込んであります。もう一方の先には仏さまの姿が背中合わせに彫ってあり、一人の仏さまは手を胸のところまであげ、




もう一人の仏さまは、手を膝のところにさげていらっしゃいます。




籃胎(下地が竹籠で、それに漆を塗ったもの)の経文入れです。
ヤシの葉の経文を入れるにはふさわしくない形ですが、こちらは巻紙のような経文を入れてあったのでしょうか?




口の部分だけ、薄く薄く削った竹を嵌めています。
本体の底と、蓋の頭は籠でできてなくて、なんだか泥を固めてつくったような感じです。




下地の籠は、とっても丁寧に編まれています。


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