ひところ、東アフリカ製のサイザルの、籠バッグが人気でした。
そして、いまや、ブルギナファソ製のころんと丸い、取っ手のついた籠バッグは、モロッコの籠バッグと並んで、どんな雑貨屋さんにもあるほど、人気沸騰しているようです。
出歩かないので、私は籠バックより、普通の籠の方に目が行きます。
このブルギナファソの籠も日本で買ったものです。
以前、同じような形の、ブルギナファソで手に入れた、もっと大きい籠を持っていました。その籠は、長い間、子どものおもちゃ入れとして使っていましたので、綴ってあった草が切れて、残念ながらぼろぼろになり、ずいぶん前に処分してしまいました。
この籠は、ミレット(雑穀)のしべを芯にして、樹の皮で綴ってあるし、足もついているので、以前持っていた、同じ形の籠より丈夫です。
裏返してみると、芯材のミレットのしべが見えます。
時々、足の木の部分やほかのところに虫がいて、喰いかすがほろほろとこぼれたりするものです。そんなときは、真冬に二、三日、戸外に放りっぱなしにしてやると、虫は簡単に死んでしまいます。
これも確かブルギナファソの籠だったと思います。
ブルギナファソとガーナ北部には、国境こそありますが、同じ民族の人々がまたがって住んでいますから、本当は、「ロビ」の籠とか、「フラニ」の籠と、民族グループの名前で言った方が、より正確かもしれません。
この籠の材料は珍しいものです。よく見ると、ところどころに節がありますから、ミレットのしべを裂いたものでしょうか。
流通させるものではなくて、自家用の籠だったかもしれません。
縁の編み方は、上の籠とまったく同じです。
そして底。
太く見える芯材は、同じ材料をつぶして平たくしたものです。
この籠を、長い間食卓の電灯のかさにしていたためか、あるいは単に年月を経てしまったためか、ずいぶん材料は劣化してしまいましたが、色はつやつやときれいです。
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